掲載日 : [2005-09-28] 照会数 : 7562
韓日 観光客誘致に自治体懸命…相乗効果も
[ 各自治体が韓流テーマに誘客合戦 ]
[ 飛騨市古川町の古い街並みは人気スポット ]
韓国と日本を往来する観光客は昨年、初めて400万人を超えた。両国とも隣国の観光客誘致に必死で、各自治体がしのぎを削っている。
■□
<韓国>世界旅行博の韓国ブース…韓流のロケ地目玉に
110の国・地域から800を超す企業・団体が出展した「2005JATA世界旅行博」が22〜24日、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた。
アジア地域最大規模の韓国ブースには、20団体が参加した。
各地方自治体は「韓流」をテーマにドラマや映画のロケ地をビデオなどで紹介しながら、観光客の誘致合戦を繰り広げた。来場者はお目当ての俳優のポスターやスチール写真を携帯電話に取り込んだりしていた。
今回は特に、キッチンを舞台に伝統リズムでコミカルに演じるナンタの専用劇場と、テーマパークであるエバーランドを初めて個別に紹介し、関係者の注目を引いた。
ドラマ「冬のソナタ」や「オールイン」などに出演し日本でも人気の高いパク・ソルミがゲストとして出演、サイン会とトークショーを行い、会場はファンらでごった返した。
また、韓国ナンバーワンのシンガーソングライターで今月7日に日本デビューしたばかりの李キチャンと、韓国を代表するボーイバンドの5tionがラジオ公開録音(インターFM「韓国エンタメ情報番組」)を通じてトークとライブを披露し、ファンらを楽しませた。
日本人来場者の池聡子さん(25)は「日韓関係に関心があり、2度韓国を訪問した。パワーにあふれた人々に魅力を感じるし、食べ物がおいしい。今度はドラマの背景になった美しい場所を訪ねてみたい」と、すぐにも行きたい様子だった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
<日本>富山・南砺・飛騨の3市で…飛越観光連合を設立
富山、南砺の両市と岐阜県飛騨市は、韓国からの観光客誘致を推進する「飛越国際観光都市連合」を設立、10月下旬から韓国の旅行業関係者10人を招いて本格的な誘客に乗り出す。
韓日国交正常化40周年にちなんだ「韓日友情年」の今年、3市が広域的な連携を図り、世界遺産の合掌集落など飛越地域の魅力を発信するとともに外国人の受け入れ体制を整える。
飛越国際観光都市連合は森雅志富山市長の呼び掛けで発足し、森市長が会長を務め、同市に事務局を置く。各観光協会や関係業者で同連合の連絡会も組織し、広域観光の振興について検討しており、国の「ビジット・ジャパン・キャンペーン」事業を活用して今回初めて招聘(しょうへい)事業を実施することになった。
富山市が南砺、飛騨両市と連携する背景には、富山〜ソウル間に定期便が週3便運航され、片道2時間と利便性が高い半面、韓国では富山の知名度が低い現状があり、観光客を呼び込むにはいっそうの誘致活動が必要と判断した。
計画では、10月3〜5日に3市の観光担当職員ら関係者がソウルを訪れ、現地のマスコミや旅行業者に飛越地域の観光商品を売り込む。
一方、10月31日〜11月3日には韓国の旅行代理店など10社を招待し、外国人に人気の立山・黒部アルペンルートや世界遺産の合掌造り集落、飛騨市古川町の古い街並みを案内し、商談会などを開く。
富山市商工観光課では「単独ではなかなか誘客できないので、連合を組んで海外にアピールし、特に韓国からの観光客誘致を目指したい」と話している。
(2005.09.28 民団新聞)