韓国と中国は2日、自由貿易協定(FTA)の交渉を始めることで合意した。北京で会談した朴泰鎬通商交渉本部長と中国の陳徳銘商務相が会見し、発表した。初交渉が10日に北京で行われ、2年以内の交渉妥結をめざす。
当初、韓日中3カ国がFTA交渉入りする予定だったが、日本が農業分野の開放に消極的だったため、韓中協議が優先された。
韓国にとって中国は最大の輸出先。朴本部長は「韓中FTAが発効すれば、企業に幅広い事業機会がもたらされる」と指摘。陳商務相は「中韓日3カ国の経済統合の重要な基礎、推進力となるだろう」と期待を込めた。韓国はビジネス機会の拡大という実利を、中国は自国主導の東アジア経済統合という名分を強調した格好だ。
韓国の農水産物、中国の石油化学など両国のセンシティブ品目については、さまざまな保護措置を設けることや、開城工業団地など域外加工地域もFTAによる特恵関税の対象に含めることで一致している。
(2012.5.9 民団新聞)