【ソウル】第18代大統領選挙(12月19日投開票)240日前の4月23日から同選挙に出馬する予備候補者の登録が始まり、事実上大統領選挙戦の幕が上がった。
与党セヌリ党の鄭夢準元代表は4月29日に大統領選挙への出馬を公式宣言したのに続き、5月1日には予備候補者登録を行った。これに先立ち同党の金文洙京畿道知事が22日に大統領選挙への立候補を正式に表明している。李明博大統領の側近で、4月の第19代国会議員選挙で5選を果たした同党の李在五議員も近く出馬を表明するとみられる。
同党は党憲・党規で大統領選挙日120日前までに大統領候補を選出するようになっている。このため8月21日以前に予備選を実施して候補を決めなければならない。
最有力視されている朴槿恵非常対策委員長は、今月15日の全党大会で新指導部が選出されれば、非常対策委員長職を辞し、今月末か6月初めにも大統領選挙出馬宣言を行う公算が強いという。
一方、最大野党の民主統合党は、8月中旬以後9月末までに大統領候補を選出する可能性が大きい。党憲・党規では大統領選挙日180日前までに大統領候補を選出するようになっており、6月22日までに候補を確定しなければならない。だが、党指導部を選出する臨時全党大会が6月9日に予定されているために、物理的に不可能だ。新指導部が候補選出日程を「8月中旬以後」に調整するとみられる。
野党側は、民主統合党の大統領候補選出を前後して、統合進歩党や大統領選出馬が有力視されている安哲秀ソウル大融合科学技術大学院長との候補一本化をめぐる協議の開始も予想される。
予備候補者登録制度とは
予備候補者登録制度は既存議員と新人との衡平性のために2004年3月に導入された。
現職議員の場合は正当な職務活動として議政活動報告を通じ事実上選挙運動期間前でも選挙運動の効果を享受する機会が与えられているのに反し、新人には自分を知ってもらう機会がないことに対する問題提起が多かったため。
公務員など立候補制限職にある人は予備候補者登録申請前までに辞職しなければならないが、現役国会議員はその職を維持したまま予備候補者の登録ができる。
予備候補者は選挙事務所を設置し、看板と垂れ幕を掲示できる。また、名刺の配布、広報物の発送など制限的選挙運動が可能だ。
なお第18代大統領選挙立候補者の本登録期間は11月25・26の2日間。
(2012.5.9 民団新聞)