婦人会東京本部(河貴明会長)の「国際文化作品展」に創意工夫をこらした約600点を数える作品が集まり、23、24の両日、東京・港区の韓国中央会館大ホールで展示された。今年で32回目。
婦人会練馬支部(金淑子会長)の出品したちぎり絵「平昌風景」(縦150㌢、横180㌢)は、2018年冬季オリンピックの開催地に決まった江原道平昌のジャガイモ畑を和紙で立体的に表現したもの。柔らかで色彩豊かな花畑と、松の木の力強く素朴な風情が対照的。
制作には会員28人が関わり、アイデアを出し合った。陣頭指揮をとった同支部顧問の順烈さんは、「会員の団結力が高まったのがなにより」と振り返った。
会場奥の中央には61歳の誕生日を祝う、最も豪華で盛大とされる「回甲」の祝膳が、ミニチュア形式で忠実に再現され、来場者から「とても普通の人にはできない」と注目を集めた。金定子さん(中野、婦人会中央本部顧問)が出品した。
果物、干し魚、餅類、韓菓など5列約45点のうち、最前列と両側面だけはドライフルーツ、レーズン、栗、おこし、クルミなど自然の食材を円筒形に積み上げ、素材そのものの色合いを活かしている。2列目のチヂミ、3列目の豚の頭部などはうどん粉を固め、繊細な色づけを施して冷蔵庫で固めた。
東京韓国学校中高等部で校監を務めた高正姫さんは、「韓国の伝統を大事にし、子どもたちに伝えようと、1年かけて制作したと聞いた。すばらしい作品に仕上がった」と語った。
このほか、チョゴリの古着を使った小物入れや、色づけに独自の工夫を施した仮面など、小さくとも来場者の心をとらえた作品が多かった。東京日韓親善協会連合会(保坂三蔵会長)からも67人が出品した。
婦人会中央本部の余玉善会長は、「32回も続いているのは、歴代会長の努力があってこそ。作品の質も毎年向上している」と高く評価した。
(2013.10.30 民団新聞)