掲載日 : [2017-09-27] 照会数 : 7671
戸別訪問で安否確認も…「敬老会」で同胞高齢者慰労
[ 鄭鎭烈常任顧問宅を慰問する鄭郁団長(右) ]
[ 70人が参加した民団東京・荒川支部の食事会 ]
「敬老の日」の18日を前後して各地の民団や婦人会が今日の民団の基礎をつくった先輩功労者を慰労した。心づくしの祝膳を準備して歌や踊りでもてなしたところもあれば、温泉に招待したり、お年寄りの安否確認も兼ねて1軒ずつ戸別訪問する地方も見られた。
婦人会千葉本部(崔英子会長)は13日、千葉市内のホテルに70歳以上のお年寄り60人余りを迎え、ノレ(歌)と韓国舞踊でもてなした。1年ぶりの再会を喜び、全員で韓国の歌謡曲「久しぶりに会いました」を踊りながら歌った。民団船橋支部(張恒星支団長)の韓国民謡講座で研鑽を積む「アリランの会」はこの日が対外的には初のお披露目となった。講座は李明姫さんを講師に同支部で毎月第4月曜日14〜15時30分の開催。
民団千葉本部から金鎭得団長ら役員多数がお祝いに駆けつけた。
手作り総菜持参
民団山梨本部(鄭郁団長)は14、15の両日、県内に在住する75歳以上の同胞宅を戸別訪問した。これは団員の安否確認も兼ねており、2015年から継続している。婦人会山梨本部(金貞姫会長)がチヂミなどお土産用の総菜類を準備した。
対象は33人。県内全域にまたがっているため、民団と婦人会で9チームをつくり、分担して訪問した。鄭団長は甲府市内の各家庭を担当した。
民団山梨本部団長を2期務めた鄭鎭烈同本部常任顧問(甲府市)は今年で満98歳。鄭団長が持参した毛布や韓国料理などなどを見て「立派なもんだ」と喜んだ。
2日がかりで各地を訪問した朴善国常任顧問は、涙を流して感謝する団員の姿を見て「自分自身、心が洗われるような気持ちになった。この事業は大事だ」と自らに言い聞かせていた。
民団西東京本部(全實団長)は14日、八王子市内の健康ランドにお年寄りを招待した。75歳以上の団員60人が参加。天然温泉の炭酸泉や岩盤浴で体を休め、秋の味覚を堪能。専門家から家庭でできる健康管理法を学んだ。全団長は「皆さんのおかげで今日の民団がある。来年も元気な姿を見せて」と激励した。
民団静岡本部(姜再慶団長)は19日、団員が経営する静岡市内の韓国焼肉店に70歳以上のお年寄り23人を招待した。
はじめに韓日友好の歴史物語「希望の翼」をDVD鑑賞。この後の食事会では婦人会静岡本部の若い会員が手作りのチャプチェを振る舞った。
出席者の最高齢は87歳。お祝いに果物の詰め合わせが贈られた。同本部の金大喜常任顧問(静寿会会長)は「健康に気をつけて来年も会いましょう」と呼びかけた。
民団新潟本部(李鐘海団長)は18日、糸魚川市姫川温泉で「敬老会・健康セミナー」を行った。セミナーでは高齢者の健康管理問題に詳しい同本部の金慶昭常任顧問が参加者25人を前に呼吸法や体温管理のメカニズムについて講演した。
翌日は第18回冬季五輪の会場となった長野県白馬村を訪れ、ジャンプ競技場のスタート地点に立って来年の平昌冬季五輪の成功を祈った。
婦人会広島本部(文松子会長)は16日、手作りの料理を準備してお年寄り104人を広島韓国会館に迎えた。祝宴に入るとサムルノリと韓国民謡も披露した。
文会長は「婦人会として敬老会は一番大切な行事と思っている。来年も元気な姿を見せて下さい」と述べ、各支部の最高齢者に記念品を手渡した。民団広島本部から李英俊団長がお祝いに駆けつけた。
満100歳祝う
民団鳥取本部(薛幸夫団長)は20日、同本部が管轄する鳥取市内の団員10数軒を戸別訪問。薛団長に金鐘一副団長が同行した。70歳以上のお年寄りには1人あたり米10㌔、70歳未満であれば韓国海苔とコチュジャンを手渡した。
翌21日は分団管轄地区まで足を伸ばし、昨年の大地震で罹災した3軒に民団中央本部からの義捐金を1年ぶりに手渡すことができた。
琴浦町では施設「陽だまりの家」に入居している廉貴順さん(満100歳)を慰問し、花束と祝い金、米を贈った。
民団鳥取・米子支部(金孝行支団長)は11日、敬老会を兼ねて岡山県千屋温泉に団員20人を無料招待した。1年に1回のバス旅行を楽しみにしていたのか、この日は約束よりも1時間以上も早く支部に着いたお年寄りも。
ある最高齢のハラボジ(96)は「少ないけど」と言いながらこの日のために団費を持参して職員を感激させた。
民団香川本部(韓大圭団長)は19日、温泉旅館で「健康長寿セミナー」を実施した。参加者は5人と少なかったが、婦人会香川本部のメンバーも加わり、フォークダンスで盛り上がった。
昼食時間は定番のカラオケタイム。韓国民謡のメドレーが続くと踊りの輪ができた。帰りには婦人会がお土産用にお餅を用意して配った。
韓国民謡に喝采
民団東京・荒川支部(秦富澤支団長)では24日、70歳以上のお年寄り70人余りが参加し、支部会館は所狭しとにぎわった。支部役員をはじめ、東京本部の金秀吉団長や金昌世副団長らもかけつけた。韓国焼酎やビールなどで乾杯したあと、準備された韓国家庭料理を味わいながら、カラオケなどを楽しんだ。
次々と披露される韓国民謡の熱唱に会場では「チョーッター」などのかけ声とともに手拍子が鳴り響いた。
(2017.9.27 民団新聞)