掲載日 : [2004-05-26] 照会数 : 3759
【日弁連】「差別禁止法」制定も 「外国人法案」と並び論議(04.5.26)
日本弁護士連合会が10月に宮崎で開く人権擁護大会シンポジウムで提言する日弁連初の「外国人基本法案」の骨格がこのほど明らかになった。
同法案は国際人権諸条約で認められている在日外国人の権利を確認し、日本政府と自治体に法令と制度の整備を促していくのが狙い。日本国内では依然として入管法や外登法に代表される治安管理を主な目的とした法に重きが置かれており、日本国憲法でも直接的には外国人の人権保障を明記していない。それだけに「外国人基本法」が日本における国籍差別・民族差別に風穴を開けることが期待されている。
法案の対象には日本国籍を取得した様々な民族を含め、名称も「外国人および民族的少数者の人権基本法」とする方向でほぼまとまりつつある。ここでは入管法など既存の法律との整合性に配慮しながら国際人権諸条約および日本国憲法で認められる人権を確認する基本的な政策を打ち出す。
日弁連内部では「基本法案」と並んで、入居差別など具体的な差別事例と処罰規定を盛り込んだ「人種差別禁止法案」の制定を望む声も根強い。ワーキングチームの師岡康子弁護士は「石原慎太郎東京都知事に代表される妄言に歯止めをかけるためにも差別禁止法は必要」と同法案制定に意欲を燃やしている。
人権擁護大会シンポジウムのメーンテーマは「外国人の人権基本法をつくろう」。田中宏龍谷大学教授らが現状を報告、「外国人住民基本法」の制定を進めている「外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会」(外キ教)の代表、与野党の国会議員、日弁連メンバーらが立法化に向けた展望を語る。
7月にプレシンポ
民族や国籍の違いによる差別を禁止する「特別法」の制定を求める日弁連人権擁護大会プレシンポジウムが7月3日、午後1時から東京・霞が関の弁護士会館2階講堂で開かれる。
「外国人差別の歴史」について恵泉女学園大学の内海愛子さん、「差別禁止法の国際比較」では新潟大学法科大学院の山崎公士さんがそれぞれ基調講演。このあと「外国人差別禁止法制定に向けて」と題してパネルディスカッションを行う。コーディネーターは張学錬弁護士。
問い合わせは東京弁護士会。電話03(3581)2234
(2004.5.26 民団新聞)