掲載日 : [2004-06-09] 照会数 : 2699
大阪市・民族講師の報酬改善 制度保障へ一歩(04.6.9)
嘱託待遇17人対象…民団大阪などの要望受けて
【大阪】大阪市教育委員会は「大阪市民族クラブ技術指導者招聘事業」に基づいて各民族学級・民族クラブに措置した民族講師17人に対する報酬費を4月から若干アップした。
これは民団大阪府本部(金昌植団長)を中心に様々な団体が市教委に粘り強く働きかけてきた結果だ。さらに民族学級実施校の取り組みが大きな成果を上げていることを現場の教職員、教育委員会の担当者が高く評価していることも市の財政当局を動かしたようだ。
これら民族講師17人の身分は嘱託待遇。月曜日から金曜日までの1週間の勤務時間中、民族学級に週24時間を上限に携わることになっている。毎月の報酬は手取りで11万円ほど。この金額は97年に初めて5人が採用されて以来、ずっと据え置かれていた。
ただし、民族講師は決められた週24時間以外に校内の担当教員との打ち合わせや在日外国人教育部会への参加、家庭訪問、保護者会活動といったいくつもの業務もこなしている。11万円という報酬は民族講師の勤務実態を忠実に反映したものとはいえなかった。
民団大阪府本部では民族学級実施校の漸増を受けて、昨年度から民族講師に対する制度保障を最重点項目の一つとして市教委交渉にあたってきた経緯がある。大阪市教委としても民族講師の補充を99年以降控えてきただけに財政部とも予算審議を重ね、現行の上限である週24時間を28時間とすることで労に報いた。大阪市民族講師会共同代表の文茂康共同代表は「民族教育の制度的保障が一定の進展を示したことは評価できます。今後、大阪市在日外国人教育基本方針の具現化、教育実践のさらなる深化・充実につながるよう努めていきたい」と述べた。
一方、民団大阪府本部の鄭炳采文教部長は「民族講師は公的存在であることを自覚し、これからも自己研鑽に励んでほしい。市教委には今後も継続努力をお願いしたい」と歓迎している。
(2004.6.9 民団新聞)