掲載日 : [2004-07-21] 照会数 : 2714
「歴史資料館に役立てて…」 亡き夫の蔵書1100冊を寄贈(04.7.21)
[ 故崔長煥氏 ]
50〜60年代の在日生活記した資料など
「歴史資料館に役立ててください。亡き夫も喜ぶと思います」。東京都杉並区に住む康順善さんがこのほど、1100冊余りの図書と文書資料を「在日コリアン歴史資料館調査委員会(仮称)」に寄贈した。調査委員会の姜徳相委員長は「貴重な資料だ。来秋の開設に向けて弾みがつく」と喜んでいる。
寄贈された図書は、在日同胞が書いた在日関連の図書350冊と日本人が書いた在日・韓半島関連図書300冊、ハングルで書かれた韓国・朝鮮関連図書250冊、それに在日が発行した各種雑誌200冊等である。
今年2月15日、夫の崔長煥氏が82歳で亡くなった。49日の供養を済ませ、遺品を整理した康さんは、生前生活費を切り詰めながら書籍を購入し、熱心に読んでいた夫の姿を何度も想い浮かべたという。
そんな時、知人を通して「歴史資料館」の設立準備が進んでいることを知り、遺品の図書を役立てたいと思った。知人を介して調査委員会と連絡を取り、先月17日に搬送することができた。ダンボールにつめた図書は35箱にもなった。
寄贈された図書・資料の整理を終えた調査委員会の姜徳相委員長は「図書以外にも1950年代と60年代の在日同胞の生活を知ることができる貴重な資料があり、大変ありがたく思っている。故人の図書には『寄贈者印』を押し、資料館・図書室で活用する予定だ」と語っている。
故人は1921年9月1日に全羅北道全州市に生まれ、40年に渡日した。1950年代後半から同和信用組合、朝銀東京などで働き、90年代は民団杉並支部の副議長、副団長を務めた。
「在日関連の図書はたくさん出版されているが、それらを集めた図書館は少ないと思う。祖国の統一と同胞の親睦を願っていた夫の思いが染み込んでいる本が、役立てられるのでうれしく思う」と、康さんは「歴史資料館」の開館を待ち望んでいる。
「歴史資料館」は在日同胞に関するあらゆる歴史と情報を知ることのできる「場」として、来年秋のオープンを目指している。調査委員会では、在日同胞に関する資料と図書の提供を広く呼びかけている。連絡先は「在日コリアン歴史資料館調査委員会」。住所は東京都港区南麻布1―7―32―601。TEL、FAXともに(03・3454・4926)。メールは
zainichi100@hotmail.com
(2004.7.21 民団新聞)