掲載日 : [2005-02-16] 照会数 : 4862
史実の発掘進む 強制連行80人篠山市の鉱山(05.2.16)
来年には資料集発行も
【兵庫】解放前、兵庫県篠山市内の硅石・マンガン鉱山で過酷な採掘作業を強いられた強制連行韓国人の歴史を掘り起こし、顕彰する作業が、地元で進んでいる。調査は篠山市人権・同和教育研究協議会(倉垣久会長)が「篠山市在日コリアン足跡調査研究班」に委託し、昨年から2年計画で始まった。
「調査研究班」は1900年代からの韓半島と篠山市との関係史を掘り起こしている市民団体「ヒューマンライツの会ささやま」のメンバーを中心とする22人で構成、昨年6月に発足した。
これまでに採掘場跡地でフィールドワークを繰り返し、古老からも話を聞いている。下筱見地区では「日本人は農業との兼業が多かったので、専業の朝鮮人は発破がうまく、現金収入が多かった」「事故で朝鮮の人が亡くなった記憶がある」との証言を得た。
解放前、硅石・マンガン鉱山採掘事業は搬出用鉄道を敷設するほど篠山を繁栄させたといわれている。この中には韓国から強制連行された80人の韓国人もいたことが、日本政府の資料で裏付けられている。
亡き父が山林の伐採のかたわら一緒に硅石を採掘していたのを子どものころ目撃したことがあるという婦人会三田支部の金秀子会長。「食うや食わずの時代。アボジが伐採の残り木を分けたりして、韓国人労働者の面倒を見ていた」と当時を振り返り、「1世の足跡を残していくこの調査はとても意義深い」と調査メンバーに加わった。
市人権・同和教育研究協議会の川西なお恵事務局長は、「来年度には資料集として発行していきたい」と話している。
(2005.2.16 民団新聞)