掲載日 : [2009-05-27] 照会数 : 8504
<北核再実験>許されざる暴挙 中央団長が声明
在日の怒り込め
北韓は25日午前、朝鮮中央通信を通じて「いま一度の地下核実験を成功裏に実施した」と発表した。同日には咸鏡北道花台郡舞水端里から地対空短距離ミサイルも3発発射した。北韓の核実験は2006年10月に続き、2度目となる。
民団中央本部の鄭進団長は同日、在日同胞の激しい怒りを込め、「北韓の再核実験を断固糾弾する」声明を発表した。
鄭団長は、北韓当局に対して「民衆の生命を犠牲にする大量破壊兵器の開発と破滅的な冒険主義を放棄し、南北当局間対話と6者会談、NPT(核不拡散条約)など平和確立の国際的な枠組みに速やかに復帰しなければならない」と促した(糾弾声明全文は別掲)。
北韓は今年4月、長距離弾道ミサイルを発射。これを非難する国連安全保障理事会の議長声明などについて、同月29日、外務省報道官の声明で国連安保理に謝罪を要求するとともに、「直ちに謝罪しなければ、自衛的措置として核実験と大陸間弾道ミサイル発射実験を実施する」と予告していた。北韓は、核問題を扱う6者会談のボイコットを表明し、「いかなる合意にももはや拘束されない」と強調、使用済み核燃料棒の処理再開も宣言している。
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糾弾声明全文
内外メディアおよび朝鮮中央通信の報道によれば、北韓は25日、2度目の地下核実験とミサイルの発射を強行した。我々在日本大韓民国民団(民団)は、広島・長崎で約4万人が被曝した凄惨な歴史を有する在日同胞の激しい怒りを込め、次のように糾弾する。
1、北韓は2006年10月の核実験強行によって国連の制裁決議を受けたにもかかわらず、さる4月5日にはその決議等に背いてテポドン2号を発射し、国際社会から厳しく指弾されたばかりである。今回の核実験とミサイル発射は国際社会に対する許されざる挑発行為である。
1、米国・ロシアなど核保有強大国をはじめ、国際社会は核不拡散から核廃絶へと足並みをそろえつつある。北韓の再びの核実験は、人類の切実な平和への努力を敢えて破壊しようとするものであり、国際社会からの糾弾と新たな制裁を免れることはできない。
1、北韓の一連の愚挙は、東アジアの平和と安定のみならず、私たちの宿願である祖国の平和統一を根底から阻害するだけでなく、在日同胞を含む7000万民族の生存を脅かすものであり、民団の使命からしても決して許すことはできない。 1、北韓当局は、民衆の生命を犠牲にする大量殺戮兵器の開発と破滅的な冒険主義を放棄し、南北当局間対話と6者会談、NPT(核不拡散条約)など平和確立の国際的な枠組みに速やかに復帰すべきである。
(2009.5.27 民団新聞)