掲載日 : [2009-06-17] 照会数 : 8770
<民団山梨>韓国会館フル稼働 韓国語教室は増設に続く増設
[ ポジャギ教室でサンポ(お膳かけ)に取り組む参加者 ]
新たにポジャギ教室も
【山梨】山梨韓国会館は地域住民の文化的要求に応え、平日はほぼ年中無休で稼働している。韓国語講座は午前と夕方の2部制で計7つの講座がフル稼働中。水曜日の日本語講座も含めると、会館が空くのは月曜日と金曜日の午前中だけ。土曜日には韓人山梨貴金属協会の子弟を主な対象とした「オリニ土曜教室」が開かれている。4月からは月1回、ポジャギ教室も始まった。民団は地域住民にすっかり身近な存在となった。
ポジャギ教室は民団側の予想を上回る約20人が登録して始まった。この半数以上は民団山梨本部の韓国語講座に通う受講生の口コミで応募してきたという。
講師は東京都調布市を拠点に10カ所のカルチャーセンターで教えている在日同胞の金仁淑さん。受講生は子育てが一段落し、自分の時間を楽しみたいという40〜50代の主婦たち。金さんは「私の教えているどの教室よりも熱心。みんなどん欲で息が抜けない」と話す。
山梨韓国会館は昨年夏、甲府駅周辺の都市再整備計画に基づき、中央線をはさんで南側に移転してきた。金義紘事務局長は、「ここに韓国会館があると住民に周知されただけでも価値がある」と、人の出入りがさらに盛んになったことを喜んでいる。もともとは信用金庫が入居していた場所だけに、住民がウォンの両替を頼んできたこともあったという。
山梨は金戊京監察委員長が文教部長を務めていた96年から旧会館で韓国講座を開講していた。ところが、韓国テレビドラマの放映が始まって間もない04年から受講生が殺到し、05年から1クラスずつ教室を増やしていった。現在は朝・夕合わせて7クラス、70人が学ぶ。来年からはさらに1クラス増やす予定。
金監察委員長は元音大留学生で、日本での定住歴は30年を超す。03年には韓国語教師の資格を取得した。講師はこのほか民団事務局員の李維羅さんを含め6人。金監察委員長は「みんが楽しく学ぶにはどうしたらいいか、いろいろ試してきた。受講生が増えているのは、民団はしっかり教えているという評判が定着したため」と話している。
このほか、日本語教室に韓国から移り住んできて間もない韓人貴金属協会の夫人が学ぶ。同じく、オリニ土曜教室は、日本で生まれ育った日本語を第一言語とする貴金属協関係者の子弟が3年前から参加する。子どもたちは韓国語を聞き取れても、読みと書き取りに難がある。両親が「帰国するときに備えて」と、民団側に開講を要請して始まった。
同本部では今後、韓国の踊りや民俗楽器、料理教室の開講も構想に上がっているという。
(2009.6.17 民団新聞)