◆自身経営韓国料理店の韓国人従業員とバイト留学生に募金呼びかけ
呉永錫さん(民団東京・新宿支部支団長)は22日、新宿区役所を訪れ、東日本大震災被災者への義捐金として350万円を中山弘子区長に寄託した。
このうち、約200万円は技能就業ビザで韓国から入国し、呉さんの経営する韓国料理店で働く調理従事者40人が、同企業で就業する韓国人留学生のアルバイト約300人に呼びかけて集めた。これを知った呉さんが、個人的にさらに150万円を足した。呉さんは、「金額は微々たるものだが、従業員一人ひとりの心がこもっている」と述べると、中山区長は、「ほんとうにありがたい」と感謝の意を表した。
呉さんは、関東地区を中心に韓国家庭料理のレストラン「妻家房」22店舗と韓国食料品15店舗を経営する。本社は新宿に置き、レストランも3店舗を区内で展開している。4月からは同レストランの人気メニュー「石焼ピビンパ」販売1個につき100円の義捐金を寄託することにしている。総額は1カ月間で150〜200万円になるものと見込まれている。
呉さんによれば、通称「コリアタウン」の愛称で親しまれている新大久保一帯で「韓国人は金もうけばかり熱心、いざとなると本国に逃げ出す」という噂が流れているという。呉さんは、「新宿に住む韓国人の一員として、地域に貢献しているんだということを知ってほしかった」と話している。
(2011.3.28 民団新聞)