【大阪】婦人会大阪本部(賓春花会長)が「オモニ卓球部」を新設、参加者を募っている。卓球台は3台。スポーツを通じて次世代の人材発掘、地域との交流や親睦をさらに深めていきたい考えだ。身近になじめるスポーツを通じての組織活性化は、今春の賓会長就任時からの公約だった。9日には著名選手ら8人を招き、大阪韓国人会館5階ホールでオープニングセレモニーを開いた。
支部再建にも意欲 賓会長
セレモニーには第91回韓国国体金メダリストの金載鉉選手、第90回韓国国体シングルス代表の文香朝選手らも参加した。賓会長と金漢翊民団大阪本部団長による始球式に続いて、金剛学園卓球部の代表と日本の家庭婦人全国大会で活躍した有力チームによるダブルスの模範試合も行われた。
日本人選手との模範試合を披露した金選手は、「こういったスポーツ交流の場が大阪にできたことは本当にうれしい。東京にも新設してほしい」と話していた。
オモニたちの指導にあたっていた文選手は、「卓球は初心者でも無理なく参加でき、友人の輪も広がる。私が今日のセレモニーに参加できたこともその輪の広がりのひとつ」と卓球の魅力を語った。
在日選手とラリーを終えた黄初子さん(71、西成支部)は、社会人の時に卓球をたしなんだ。この間、実戦から離れていたが、「健康のために」と13年ほど前から地域の老人クラブに通い始めた。黄さんは「簡単に体が動かせるし卓球を通じて友人もできる」と話しながら、70代とは思えない動きで真剣にボールを返していた。
観戦していたある婦人会関係者からは、「卓球は馴染みやすいスポーツ。会員同士の輪にもつながっていくと思う」「地域に習いにいくよりは同じ同胞同士とても参加しやすく、また、会員との情報交換の場にもなる」といった歓迎の声が聞かれた。
賓会長は十数年前の婦人会中央本部厚生部長当時、婦人会愛知本部のオモニバレーボール大会の現場を見て、「次世代の育成にはこういったスポーツこそがきっかけになる」と確信を深めた。
バレーボールではなく卓球を選んだのは、自身、中学時代から卓球の選手として活躍してきた経歴からだ。高校生の時には大阪府の代表としてインターハイにも出場した本格派。結婚してからというもの卓球とは数十年間離れていたが、健康のためにと去年から地域のクラブに通い始めると、眠っていた体が自然に目覚めた。
賓会長は「卓球の動きは激しくもなく、身近でなじみやすいスポーツ。健康にもつながる。本部と支部役員の協力のもと、3、4世の若いオモニたちに広めたい」と話し、婦人会が組織されていない大阪管内7支部の再建にも意欲を燃やしている。
練習日は毎週土曜日午後1〜3時まで民団大阪本部会館5階ホール。卓球台は3台設置している。月会費1000円。民団大阪本部の協力のもと、練習後に汗を流せる簡易シャワールームの設置も検討している。婦人会大阪本部(℡06・6371・3894)。
(2011.7.13 民団新聞)