福岡皮切り全国で2千人
婦人会中央本部(余玉善会長)の全国大研修会が6月4日の九州・中国・四国地協を皮切りに全国5カ所で開催される。今年で35年目。この間、全国の会員が研修を通して交流を深め、絆を強めてきた。若い世代の参加が目立ち、次世代育成の場としても大きな役割を持つ。今年も全国から合わせて2000人の参加を予定している。
余会長「2期6年間の総決算」
研修期間は2泊3日。初日の開会式は参加者全員、チマ・チョゴリに着替えて臨む。2日目が3コマの研修。最終日には評価会で3日間の研修を振り返る。
講師陣には韓国国会で女性委員長を務めた李 淑氏をはじめ、福島みずほ社民党党首、衆議院議員在任中に防衛庁長官や環境庁長官を歴任した愛知和男氏など14人が名前を連ねている。民団中央からも呉公太団長と金昭夫副団長が招かれた。中央団長が婦人会大研修会の講師を担うのはこれが初めて。金副団長は中国・四国地協管内のある本部からの要請に応えた。
今年は組織のさらなる発展をめざして全面的に見直した新しい規約の周知徹底にも力を入れている。余会長は、「私たちは家庭婦人であると同時に、組織人でもある。規約に則って、公のために働く人材が一人でも多く育つよう願っている」と話している。
参加者の最大の楽しみは最後の懇親会だ。持ち寄った自慢のキムチを分け合い、各県本部がこの日のためにと練習を重ねてきた歌や踊りを披露する。余会長は「親睦の輪が広がれば、相互の信頼関係も生まれる」と実績に自信を示す。
楽しさは口づてに広がり、過疎地では新規渡日者の参加者も増えている。研修会をきっかけに婦人会活動に加わり、地域の会長を担うようになったというケースも多い。
大研修会は、婦人会中央本部が長い歴史の中で育んできた年間最大の主要行事の一つ。東日本大震災の時も福島で開催した。余会長は「福島での開催は1年前からの約束。約束したからには原発事故から逃げず、たとえ何人でも開催するつもりだった。研修会を通じて次世代育成も徐々に進んでいる」と強調した。
今年は来春、2期6年間の任期を全うする余会長にとっても総決算となるだけに、例年にない意気込みを見せている。
全国5カ所で
■九州・中国・四国地協=6月4〜6日、福岡県原鶴温泉(福岡、広島、岡山、鳥取、島根、山口、長崎、佐賀、大分、宮崎、熊本、香川、愛媛、高知)
■中北地協=13〜15日、愛知県西浦温泉(愛知、岐阜、三重、石川、福井、富山、京都)
■関東地協=18〜20日、群馬県草津温泉(東京、神奈川、千葉、山梨、栃木、茨城、埼玉、西東京、群馬、静岡、長野)
■東北地協=26〜28日、岩手県繋温泉(北海道、青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島、新潟)
■近畿地協=7月4〜6日、三重県鳥羽温泉(大阪、兵庫、奈良、滋賀、和歌山)
(2013.5.29 民団新聞)