掲載日 : [2008-01-30] 照会数 : 8059
<同胞大学教員>民族教育を下支え 「募金」半年で335万円
[ 白頭学院を訪ね、蔡連錫校長に支援金を手渡す呼びかけ人の一人、高龍秀さん(左) ]
関西の学校など支援
【大阪】民間レベルで同胞社会の民族教育振興をめざそうという「民族教育基金」に賛同する輪が関西地区で静かな広がりを見せている。賛同者から寄せられた支援金は半年間で335万円余りに達した。呼びかけ人のひとり、高龍秀さん(甲南大学教授)は「予想以上の反響。在日同胞の次世代教育に対する情熱を感じました」と意を強くしている。
民族教育基金は「こどもたちに自分たちのルーツを学んでほしい」という願いを共有する関西地区在住の同胞大学教員6人が呼びかけ人となり、弁護士や会計士、税理士などの協力を得て昨年7月に発足した。
活動の目的には「まず支援から」を掲げ、基金づくりを呼びかけたところ、個人と企業合わせて83人から335万円(28日現在)の会費が集まっている。この中には呼びかけ人や企業家からの数10万円単位の賛助も含まれているが、会員の約4割は一般の会社員たち。
これらの基金は関西地区の民族学校14校を対象に、特に財政の厳しい学校事情などを考慮しながら呼びかけ人の間で支援先を決めてきた。支援先はこのほか、PTA、同胞保護者連絡会なども対象としている。民族学校1校あたりの支援金の上限はこれまで10万円としてきたが、これから基金規模が大きくなれば増額する方向だ。
21日には基金呼びかけ人を代表して高さんと長らく大阪市内で民族講師を務めてきた鄭雅英さん(立命館大学准教授)が白頭学院を訪れ、民族楽器購入の一助にと5万円を手渡した。高さんは蔡連錫校長に「少ないですが民族教育に熱い心を傾けている私たちの気持ちです」と述べた。
今後は、基金の主催でビジネスや時事問題に関連したセミナーなどを開催し、会員相互間のネットワーク構築をめざしている。また、白頭学院と金剛学園に在籍する高校生を対象に講演会を開くなど、様々な形で大学進学をサポートしていくことにしている。
基金では会員を募集している。年会費(1口)は一般5000円、法人1万円、特別会員は10万円。郵便振替口座00950‐6‐121723口座名称は民族教育基金。問い合わせ先は高龍秀研究室(℡078・435・2414、メール
koys60@hotmail.com)
(2008.1.30 民団新聞)