掲載日 : [2008-02-20] 照会数 : 5444
民団福島60年誌発刊 空白の時代埋めた9人からの証言
【福島】昨年10月に創団60周年を迎えた民団福島県本部(金太河団長)は5日、昨年から続いた60周年記念行事の締めくくりとして『民団福島60周年記念誌』(同発行委員会編、禹文吉委員長)を発刊した。福島の民団史編纂はこれが初めて。
福島県本部が平市(現いわき市)で結成されたのは1947年10月14日のこと。全国で19番目。その後、度重なる本部事務所の移転などで資料が散逸したのか、63年2月までの民団の足取りはまったくつかめなかったという。こうした時代の空白を埋めたのが9人からの聞き取りだ。
成鍾泰さん(73)=県本部顧問=一家は闇米の担ぎ屋はもとより、焼酎やどぶろくの密造などで生活の糧を得たという。解放の知らせに帰国の準備を急いだが、財産の処分に手間取り、時機を逸したと話している。
いずれも、激動の時代をたくましく生き抜いた貴重な証言といえよう。時代の生き証人と民団の未来を担う青年世代との座談会では、民団のこれからを展望している。B5判99㌻。
(2008.2.20 民団新聞)