「核放棄」前提に経協用意
朴槿恵大統領は1日、ソウル市内のオリンピック公園体操競技場で開催された第17期民主平和統一諮問会議の発足会議に出席し、「北韓は勇気を持って対話のテーブルにつき、南北双方のためになる最善の道を一緒に模索していくべきだ」と対話を呼びかけた。
朴大統領は、2002年6月29日の「第2延坪海戦」(北韓艦艇による奇襲で6人が戦死、哨戒艇1隻沈没)に言及し、「国民が(サッカー)ワールドカップに熱狂している時、西海沖では、私たちの若者たちが祖国を守ろうとして命を失った。平和は言葉で得られるものでないことを歴史は物語っている」と強調。同時に「北韓の度重なる威嚇で韓半島の緊張が高まっているが、隙のない安全保障態勢を維持しながら、対話に向けた努力も強化していく」と表明した。
さらに、北韓の核開発について「北韓は核が体制を守るという幻想を一日も早く捨て、国際社会の責任ある一員に復帰するという決断を下すべきだ。核を放棄する決断を下せば、『経済と平和』『体制の安定と経済発展』の全てを得ることができる。住民の暮らしと直結する生活関連のインフラから経済発展に向けた基盤施設の構築、北韓の経済特区構想も手助けできる」と述べ、経済協力の用意を表明した。
民主平統出帆会議、呉中央団長ら参加
朴大統領は、民主平統委員に対して「明確なビジョンと原則を持って粘り強く統一を準備していけば、平和統一の道は必ず開かれる。その道の先頭に立ってほしい」と激励した。
民主平統は、民主平和統一に関する政策を超党派・国民的コンセンサスのもとで策定・推進するために創設された大統領直属の諮問機関。発足会議は2年ごとに開催される。今会議には、新たに委嘱された諮問委員1万9947人のうち約1万2000人が出席。日本から民主平統日本地域副議長の呉公太民団中央団長をはじめ日本東部、中部、近畿、西部協議会の各会長らが参加した。
(2015.7.8 民団新聞)