「ポロロ」「ロボカーポリー」「タヨ」など韓国産キッズ用アニメコンテンツが第2の全盛期を迎えている。ユーチューブなどの動画サイトに子どもに人気のアニメの玩具やグッズを紹介する「アンボクシング」チャンネルを媒介に、オリジナル玩具の販売を促進するもので、これまでのテレビCM以上の販売効果があるという。3年前、ユーチューブの照会数が世界1位(23億回)を記録したPSYの「江南スタイル」がヒントとなって今の「Kアニメ」ブームにつながっている。
動画サイトで急速に
英語圏の視聴者が多数
韓国の子ども向けアニメがスマートフォンのアプリマーケットと動画サイトのユーチューブを通じて、国内だけでなく北米・欧州・中東地域の子どもたちに人気を呼んでいる。
韓国アニメの代表、「ポロロ」チャンネルは11年からユーチューブで世界に動画発信。定期視聴している登録者は84万人で、アップロード動画の累積照会数は約7億回に上る。そのうち3割が海外視聴者向けの英語バージョンだ。
一方、5年前に国内で初放送された韓国版トーマスと呼ばれる「タヨ」のユーチューブチャンネルも人気が急騰している。
5月末現在、登録者55万人、累積照会数5億3380万回だが、月間アクセス5000万回の85%が海外視聴者だ。特に英米圏に人気が集中している。
ユーチューブ関係者によると、英国の人気キャラクター「きかんしゃトーマス」や「ぽこよPOCOYO」よりも「タヨ」が人気だという。
また、ヒーローものに近い「ロボカーポリー」や児童に人気の「トボット」「カーボット」などロボット系コンテンツも登録者が20〜30万人を数え、累積照会数は1億回を超えている。
このような子どもユーチューブチャンネルとともに浮上したのが「トーイアンボクシング(おもちゃの開封)チャンネル」。人気キャラクターの玩具やグッズを購入した後、開封して遊ぶ場面を動画に撮り、周期的に載せるチャンネルだ。
トーイプディングTV、ナオディズニートーイ、ダンビトーイズなどが代表的で、購入する前にあらかじめ細部の機能をチェックできるため、親にも好まれている。
ある「タヨ」の玩具紹介動画は9割が海外で照会されており、動画の下には購入方法などが英語・中国語・アラビア語などで書き込まれている。
同チャンネルを運営するのは子を持つ30代のサラリーマン男性。「わが子のためにおもちゃ遊びの動画を作り始めたが、予想以上の反響で専門チャンネルをたち上げた」と説明。
このような、「アンボクシングチャンネル」が玩具販売に大きな貢献をするため、玩具企業がスポンサーとなる間接広告(PPL)の提案も急増している。
韓国コンテンツ振興院の3月の発表によると、国内キャラクター産業は8兆3068億ウォン(13年末基準)規模で、過去5年間は年平均11・6%ずつ成長している。
この「キッズ市場」に注目したグーグルでは5月末、アプリマーケットのGoogle Playストアに「ファミリー(家族)」セクションを新設した。コンテンツの消費者は子どもだが、購買者は親というキッズ市場の特殊性を考慮した。
キャラクターを媒介としたコンテンツ市場はさらに成長する見込みで、今後、韓国のアニメキャラクターがアプリを通じて世界市場でブームを起こす可能性も高い。
(2015.7.15 民団新聞)