掲載日 : [22-04-15] 照会数 : 5856
韓国 5月下旬からコロナ感染者の隔離を免除
韓国政府が15日、新型コロナウイルス「オミクロン株」流行収束後の防疫・医療体制を長期的に日常化するための戦略を盛り込んだ「ポストオミクロン対応計画」を発表した。
国内で初めて新型コロナ感染者が確認されてから2年3カ月で「日常医療体制の回復」を宣言し、5月下旬までにコロナ19以前の水準の防疫・医療体制に復帰するためのロードマップを示した。
政府はまず、今月25日をもってコロナ19を第1級感染症から除外し、第2級感染症に指定する。第2級感染症になれば、第1級で適用される7日間の隔離義務や医療機関による患者の申告義務が免除され、感染者はインフルエンザと同じように一般の医療機関を利用することができる。
これまでは新型コロナによる外来・入院医療費は無料だったが、今後は健康保険と患者本人の負担となる。新型コロナの検査・診断は民間医療機関で行い、保健所では60歳以上と療養型病院・施設の従事者など高リスク群のPCR検査のみを行う。
全ての医療機関を自由に利用できるようになるため、「在宅治療(自宅療養)」の概念もなくなる。ただ、感染者は当分の間これまで通り地域の病院・医院で電話による非対面診察や処方を受けることができる。
政府は新型コロナを第2級感染症に指定する今月25日の直前までを「準備期間」、25日から4週間を「移行期間」として段階的に医療体制の転換を準備する。ポストオミクロン戦略の施行準備が完了段階に入れば「安定期」を宣言する方針だ。
感染者の入院治療体制は重症者用病床を中心に改編し、現在の計3万2802床から4191床に減らす。
海外からの入国者に対する検査も簡素化する。現在は、入国当日にPCR検査、6~7日目に迅速抗原検査を受けているが、6月からは入国当日のPCR検査のみを受けることになる。
金富謙首相は「政府は日常回復を推進しながらも、新たな変異株や再流行に備えて監視体制を強化し、危機が感知されれば医療リソースを迅速に再稼働する」と述べた。