掲載日 : [22-01-19] 照会数 : 7612
草の根交流で友好の絆…各地新年会 民団活動スタート
[ 130人が参加した民団神奈川本部の新年会 ]
[ 恒例の鏡割りで新年を祝う民団大阪本部 ]
[ 新成人2人の門出を祝う民団奈良本部の役員ら ]
成人式も兼ねて
【神奈川】民団神奈川本部(李順載団長)は8日、神奈川韓国商工会議所(河泳達会長)、横浜幸銀(呉龍夫理事長)との3者共催。横浜市内のホテルに130人を招いた。コロナ感染への懸念が高まるなか、今年は日本側の来賓を招かず、組織幹部のみを対象とした。例年の芸能企画は中止し、出席者が歓談時間を多く持てるように配慮した。
李団長は「日本に居住する同胞のための生活者団体として、いままで以上に『頼られる民団』をめざす」と述べた。引き続き駐横浜総領事館の尹喜粲総領事から新年辞があった。
席上、新成人の集いも行った。昨年は新年会が中止となり、招くことのできなかった成人対象者を含め12人を迎えた。
【千葉】民団千葉本部(高炳佑団長)は15日、千葉市内のホテルで合同新年会を開催した。参加者は108人。自民党から森英介衆議院議員(県日韓親善協会会長)、立憲民主党から奥野総一郎衆議議員と白眞勲参議院議員。このほか、県議、千葉市議会日韓議員連盟に所属する市議も多数参席した。
高団長は民間レベルでの韓日親善をより強固なものにしたいと意欲を示し、今年を「進年」にしたいと述べた。これに応えて森衆議院議員も「草の根交流に力を入れていく」と約束した。
民団中央本部の呂健二団長は過去の行政差別撤廃運動の歴史を振り返りながら「多文化共生社会の担い手とならなければならない」と呼びかけた。この後、駐日韓国大使館の金満榮在外選挙官が姜昌一駐日大使の新年辞を代読した。第2部成人式では新成人4人が登壇し、出席者から祝福を受けた。
【愛知】民団愛知本部(朴茂安団長)16日、愛知韓国人会館で「新年の集い」を開いた。これまで商工会議所、経友会の3者で共催してきたが、コロナ禍の今年は規模を縮小し、民団による単独開催。100人が参加した。
県から大村秀章知事がお祝いに駆けつけ、民団中央本部の呂健二団長、駐名古屋韓国総領事館の朴先哲総領事とともに祝辞を述べた。
東日本大震災の復興支援と共に交流を深めている民団宮城県仙北支部から新米が、在日本中部韓国人連合会(南相烈会長)からマスクが贈られた。
【岐阜】民団岐阜本部(董勝正団長)は15日、岐阜市内のホテルで開催。80人が参加した。
董団長は「韓日関係は難しいが、和をもって地域住民と仲良くし、民間交流に尽力していく」とあいさつ。
県議会の澄川寿之議員は「人と人とのつながり、支え合いなど皆さんの姿勢を見習いたい」と述べた。また、衆議院議員野田聖子講演会の村瀬恒治会長も「今年は岐阜地区の日韓親善協会発足に注力し、皆さんと共に祝いたい」と期待を寄せた。
席上、団員の新型コロナワクチン接種に貢献してきた「世界ちゃんとモゲル丸先生の元気なクリニック」の大山正修(金正修)院長に民団中央本部からの感謝状が贈られた。
大阪は450人
【大阪】大阪韓国人会館で開催した「在大阪韓国人新春年賀交歓会」には韓日の関係者450人が参加した。
李団長は「たとえ韓日関係が厳しい状態にあっても、民団は今後も決して揺らぐことなく、韓日両国友好親善の懸け橋として寄与していく」と決意を新たにした。今年の民団活動としては権益擁護運動、法的地位向上運動、民族教育推進などに加え、各種活動を支える財政面をいっそう充実させていく考えだ。
民団中央本部の呂健二団長は「民団は団員の生活を守り、韓日親善の先頭に立つ。これまで成し遂げてきた事業を胸に刻みながら自負心をもって新たな未来を切り開いていこう」と呼びかけた。姜昌一駐日大使は「互いに助け合い、支えあうことで今年が躍進する1年となることを信じている」と激励した。
自民、公明、立憲民主、日本維新の会、日本共産党所属の各国会議員も次々と壇上に立った。
席上、婦人会大阪本部の金靜子顧問と金英子前副会長に対して2021年度民主平統議長(大統領)表彰が行われた。
【京都】民団京都本部(金政弘団長)が7日、京都市内のホテルで開催した「新春年賀交歓会」には来賓も含め170人が参加。金団長は今年1年の抱負として①地域に根差した子ども食堂の拡大②同胞高齢者家庭を対象とした見守りサービスの実現③次世代にバトンをつなげる民団づくりの3点を掲げた。
北神圭朗衆議院議員からは「韓日両国の友好のため懸け橋になるよう努力する」とのメッセージがあった。西脇隆俊府知事と角川大作京都市長からの祝辞は副知事、副市長がそれぞれ代読した。
【奈良】民団奈良本部(李勲団長)は9日、奈良市内のホテルで「新春年賀交歓会」を開催した。
李団長は「韓日関係は良くないが、民間レベルでの文化交流は積極的に行われており、民団はこれからも親善に力を注いでいく」とあいさつした。 民団中央本部の呂健二団長も「開かれた国際社会の実現に民団は重要な存在。共生社会の実現に先頭に立ってがんばろう」と激励した。婦人会中央本部の劉代永会長は「民団の指導を仰ぎながら、失敗を恐れず行事をこなし、明るく希望が持てる年にしよう」と呼びかけた。
日本側から小林茂樹衆議院議員、白眞勲参議院議員らのほか、奈良県日韓親善協会の田野瀬良太郎会長や県議会、市議会からも多数お祝いに駆けつけた。小林衆議院議員は「日韓両国が仲良くすることが世界の平和に反映すると信じている」と期待を寄せた。
年賀交歓会に先立って成人式も開催。新成人2人に民団奈良と傘下団体から記念品、花束が贈られた。
民団は各地で新年会を開催し、2022年の活動を本格的にスタートさせた。新型コロナウイルスが再び蔓延するなど先行きが不透明ななか、民間レベルの友好親善に尽くすと決意を新たにした。