掲載日 : [21-08-25] 照会数 : 8617
NHK広島「朝鮮人」ツイート…広島弁護士会「極めて不適切」
【広島】NHK広島放送局が原爆被害を伝えるため、当時の日記をもとにその年の暮らしぶりを発信していたツイッターの表現について、広島弁護士会は18日、「差別を助長する意図で投稿を発信したとまではいえない」とした一方、放送事業者の対応として極めて不適切で、発信方法などに十分配慮するよう求めるとした要望書を広島放送局に提出した。
民団中央本部人権擁護委員会(李根茁委員長)が民団広島本部と在日韓国人法曹フォーラムの3団体連名で広島法務局と広島弁護士会に人権救済の申し立てを行っていた。広島法務局人権擁護部からは却下の通知が届いていた。
NHKに対応を迫る…民団が記者会見
【広島】民団中央本部人権擁護委員会と民団広島本部の関係者は20日、広島韓国会館で記者会見し、NHK側からいまだ真摯な対応が見られないとして批判した。
人権擁護委員会の薛幸夫副委員長は「NHK広島に申入書を出してから1年上たっているが、是正がみられない。在日コリアンに謝罪をしないのはどういうことか」と疑問をぶつけた。
民団広島本部の李英俊団長も「日本では差別を認めてもらうのはとても厳しいという現実があることがこの間の取り組みでよくわかった。NHKには差別を産み出さない取り組みをするよう重ねて求めたい。いまの差別をなくさないと、これからもたくさんの差別が生まれてくる」と述べた。
同じく権五俊監察委員長は、NHK側に差別防止のための研修会の実施を求めた。
ツイッターは「もし、75年前にSNS(会員制交流サイト)があったら」という設定で昨年3月に開始。1945年8月20日に起こった出来事として「朝鮮人のやつら」「戦勝国民の一団は乗客を窓から放り投げた」といった内容を投稿した。NHKは「要望を真摯に受け止め、引き続き再発防止のための対策を徹底していきます」とのコメントを発表した。