掲載日 : [2019-04-03] 照会数 : 6877
焼肉店メニューに鴨肉はいかが…日本韓食振興協会が推奨
[ 「常陸鴨」のヒナを視察する参加者(常陸鴨農園) ]
健康志向にマッチ…客単価アップにも
茨城県の鴨農園を視察
【茨城】牛、豚、鶏に続く食材は鴨‐。一般社団法人日本韓食振興協会(崔千浩会長、東京都文京区)は、韓国国内の料理専門店でヘルシー食材として人気の高い合鴨(オリ)を焼肉店のメニューに導入したらどうかと呼びかけている。会員企業に呼びかけ3月31日、「常陸鴨」としてブランド化を進めている茨城県稲敷市の常陸鴨農園を現地視察した。
合鴨は人間の心臓、脳、血管といった重要な器官や組織に欠かせない不飽和脂肪酸の割合が高い。脂肪部分は牛や豚、鶏肉と違って体温より低い14度で溶けるため消化が良く、体内に蓄積されることもない。
日本人には「固い」、「癖がある」とまだまだマイナーなイメージが付きまとうが、常陸鴨農園で育った合鴨は違った。
炭火で焼いた合鴨を試食した崔会長は、「気になっていた臭みがない。キムチとの相性がいいのでおなかがいっぱいでもどんどん食べられる。牛肉ではこうはいかない」「選択肢を示したい。鴨を仕入れるかどうか、決定権は本人にある」と述べた。
東京・品川区で複数の店舗を営む崔光礎さんはなじみ客に限って試験的に隠れメニューとして提供している。「評判はいい。客単価が高いのが魅力。海外からのインバウンド客向けに牛だけでなく鴨も正メニューに加えていきたい」と話した。
常陸鴨農園はオーナーの張好珍さんがスーパーの跡地約300坪に飼育場と加工工場を設けて設立した。清浄な空気と豊富な水がストレスを嫌う飼育環境にぴったりだったという。フランスから卵を直輸入。ヒナから直接飼育して、50日前後で加工販売している。焼肉用は42日目が肉質が最も柔らかくてうまくなるという。20種類の餌のなかには地元産のレンコンも使っている。
張さんは東京の新大久保「コリアンタウン」に日本では数少ない韓国式合鴨の専門店も出している。問い合わせは株式会社一新(本社03・3207・1768、加工工場029・869・9912)。
(2019.04.03 民団新聞)