掲載日 : [2010-11-17] 照会数 : 4834
人間の尊厳踏みにじった韓国強制併合 「歴史認識の違い」東京シンポ
心の痛み共有こそ 報告要旨
在日韓人歴史資料館の開設5周年を記念してのシンポジウム「韓日歴史認識の違い」で各パネリストが共通して強調したのは、「植民地支配で被害を被った側の心の痛みが分からなければ、歴史認識の相互理解はできない」という点だった。
植民地的歴史学克服への努力を
李成市早稲田大学文学学術院教授
日本ではインフラを整備して朝鮮の近代化に努めた、朝鮮支配は持ち出し、同胞として扱ったといった史観がいまだにはびこっている。最大の問題点は人間の尊厳を踏みにじったこと。これを精算しないといけない。植民地支配を受けた韓国人の心の傷みがわからなければ、歴史認識の相互理解はできない。植民地的歴史学を批判する側も必ずしも説得力ある批判ができていない。克服のためにもっと努力しなければ。
暴力、差別、搾取本質を直視せよ
姜徳相在日韓人歴史資料館館長
明治の45年間はジェノサイドの歴史だった。坂の下は血の雨だった。さまざまな論議についた贅肉をそぎ取り、あえて単純化してみると、残るものは何か。植民地化の本質は、暴力、差別、搾取だ。過去を非難して反省しろと迫っているのではない。まず事実を知れ、と言いたい。事実を知ることで次の100年が始まる。それなしに次の100年を言っても砂上の楼閣でしかない。鉄道や病院をつくってやったというのは、飾りものでしかない。本質を見誤ってはならない。
強圧と署名偽造併合条約は無効
李泰鎮国史編纂委員会委員長
韓国併合強制条約とはなにが問題だったのか。武力による強圧だけではない。純宗皇帝の名での署名偽造も行われていたことだ。韓国強制併合が不法だっただけでなく、そもそも韓国併合は成立していなかった。1876年から1886年までに韓日間で交わされた批准書は韓国政府の意思であり、文章形式にも特段の問題はない。だが、1904年から1910年までのものについては成立していなかったと言わざるをえない。
自らの加害事実を知ろう
宮田節子学習院大学東洋文化研究所客員研究員
自分たちの国が何をやったか、やったことをはっきりと知ることがいちばん大事だ。朝鮮人は日本の植民地にされ、自分のまったくあずかり知らぬところで天皇の臣民にされ、最後は本人の意思に反して徴兵制の対象ともされた。徴兵制の決定は朝鮮総督府の頭越しの決定だった。では誰がどこで決定したのか。太平洋戦争開戦と軌を一にして陸軍省軍務局軍事課が中心となって具体化し、立案した。
(2010.11.17 民団新聞)