ウェブ上で 「金正日花…」
脱北者たちの証言を収めた「金正日花〜キムジョンギリア」(09年、アメリカ・韓国・フランス)を始めとする日本未公開の海外ドキュメンタリー映画39作品が期間限定で、全編ウェブ公開されている。09年4月から「松嶋×町山未公開映画を観るTV」(TOKYO MX)で紹介され、昨年11月から電子レンタルビデオ(VOD)で配信されている。
「金正日花…」では、92年から06年までの脱北者がインタビューに答えている。収容所を生き抜いた人や元大佐、韓国大使館に駆け込むまでの5年間、性の奴隷として働かされた女性などが、隔絶された北韓の現実を伝える。
また、プロパガンダ映画の記録映像、市場の模様なども盛り込み、民衆の生活の一端を知ることもできる。
電子レンタルビデオは72時間(2泊3日)で1作品500円。詳細は「松嶋×町山未公開映画祭」公式サイト http://www.mikoukai.net/
手記を出版 日本人妻
脱北日本人妻、斉藤博子さんが、北韓での苦闘に満ちた40年間を振り返った手記『北朝鮮に嫁いで四十年』(四六判、328㌻)を出版した。01年に日本に帰国してから折に触れ、大学ノートにこつこつ書きためてきた6冊の回想録をもとにまとめた。
異国で暮らす庶民の日常生活ぶりが、ごく普通の主婦の視点で描かれており、興味が尽きない。ヤミ市で流通する食料品などの種類と値段、売買の実態、ヤミ市までの移動手段、家の貸し借り、近所づきあいなど細部にわたって知ることができる。
なかには、若い母親がヤミで売る銅線を、乳のみ児の腹を割いて隠し持っていたという目撃談も書きつづっている。
斉藤さんは、「まだ日本に戻ってこられない日本人妻とその家族をなんとかしたい。この時間にも亡くなっている人たちがいるかと思うと」と話すや、そっと涙をぬぐった。本体1800円(税別)。
問い合わせは℡03・3576・1002(草思社)。
(2011.1.12 民団新聞)