東京電力福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなどの放射性物資を含む汚染水の処理について、江原道日本本部の姜秉直本部長が「国際社会共通の課題として一緒に解決していこう」と呼びかける一文を民団新聞に寄せた。
去る5月31日は「韓国の海の日」だった。休日ではない。日本の「海の日」は7月19日で祝日なので、韓国よりは海をもっと大事にするようだ。
海を大事にする両国間にある奇麗なインディゴ・ブルー色の海を韓国では「東海」、日本では「日本海」と呼ぶ。この海の名前を「韓日海」に変えようという提案を先にして文を始める。場合によっては違うかもしれないが、人と人との間も適切な距離を置くことにより、より親しい関係が維持されるように、韓国と日本の間にあるこの海は両国を近すぎず遠すぎず維持させてくれるありがたい海だと思う。
天災地変によって作られた被害のせいで愛する日本人が苦痛を受けてはならないという考えで福島放射能汚染水の処理案を提案する。
東日本大震災は日本の過ちではなかった。それは天災地変だった。世界のどの国でも起こりうる自然災害だから、世界の人々はみんなが切ない思いでいっぱいだった。
日本は全世界で唯一、原爆が実際に使われた地で、今も苦しむ国民がいると聞いた。福島放射能汚染水を太平洋に放流すれば、日本国民が最大の被害を受けることになる。世界の海がすべて汚染されると心配している。
それで、これは日本だけで解決する問題ではなく、国際社会アジェンダに上げて共に解決する案を探さなければならない。
宇宙から宇宙人が地球を攻撃してくるとしたら、その時は全世界の人が一緒に力を合わせるべきではないだろうか? 世界中のグローバルリーダーの知恵を集め、地球人の持つ力を総結集して、福島原発水を海ではなく宇宙に放たなければならない。
火星に宇宙船を送って探求する力量なら、特殊パイプを大気圏外までつなげて宇宙空間に噴出させるとか、特殊容器を作って放射能汚染水を入れて宇宙に捨てることは可能であろう。
中国に愚公移山という説話がある。愚かな90歳の老人の提案で代を重ねて家の前を塞いでいた山を移すという話だ。愚かな提案に見えるかもしれないが、全世界が知恵を集め、最後まで推進していけば可能だと思う。
(2021.07.07 民団新聞)