掲載日 : [2021-07-22] 照会数 : 4432
韓日友情の絵手紙、10年ぶり一般公開…高麗博物館 独立記念館の協力で
[ 高麗博物館企画展「子どもの絵手紙交流展」 ]
東京・新宿のNPO法人高麗博物館で企画展「子どもの絵手紙交流展」が開催されている。同交流展は2011年、天安市の独立記念館で出会った韓日2人の教師の思いが一致して始まり、15年までの5年間続いた。このうち、韓国の子どもたちが描いた作品約50点を展示している。韓国独立記念館が後援した。
韓国独立記念館の研究員、尹素英さんが18年、記念館の倉庫に眠っていた絵手紙を「日本の皆さんに見てもらいたい」と同博物館担当者に持ちかけたことが今回の企画展につながった。日本側の作品は担当教師がすでに退職し、子どもたちとも連絡がとれないことから公開を見送った。
絵手紙の交換は3カ月ごとに実施。まずはお互いを知りあうことから始まったようだ。学校の紹介、好きなマンガ、すきな食べものなど。なかでも日本の人気マンガ『ドラえもん』、『クレヨンしんちゃん』、『あたしンち』は韓国語版が出ており、共通の話題で盛り上がったことがうかがえる。
一通り自己紹介が終わると、次に伝統文化の紹介に移った。韓国側のモチーフは亀甲船、秋夕の祭祀、仏国寺、タル(面)など。なかには「キムチを一度召しあがってください」というメッセージも見られた。
未来に向けては韓国側から平和と友好、相互理解を呼びかけた。光復節に際して韓日両国の国旗と象徴的な意味でチョゴリと着物姿の女の子を描き、「韓国と日本 以前は関係がよくなかったけど仲よくしよう」と呼びかけた。これは6年生のイ・スビン君の作品だ。
同じく6年生のチェ・ウンギョンさんは大小さまざまな赤い色のハートが乱舞する作品を描いた。それぞれに「平和」「尊重」「理解」などのハングルが書き込まれている。説明書きには「平和の中には人、希望、尊重、理解がある」とあった。
企画展を記念、高麗博物館では日本の子どもたちの絵手紙をソウルの子どもたちに届けることにした。来館した子に「ソウルに新しい友だちをつくりませんか?」と呼びかけている。
会期は12月5日まで(12~17時、月・火曜日休館)。入館料400円。高麗博物館(03・5272・3510)。
(2021.07.21 民団新聞)