掲載日 : [2021-10-13] 照会数 : 3312
人的交流の促進こそ…韓日有識者セッション
[ ソウルとオンラインで結び開催された「日韓未来対話」 ]
言論NPOは2日、東京とソウルを結ぶオンライン公開セッション「第9回日韓未来対話」を開催した。韓国の東アジア研究院、崔鍾賢学術院との共同主催。先の見通せない韓日関係打開を目指して双方から有識者27人がパネリストとして参加し、意見を交換した。
セッション1では「日韓関係の改善をどう進めるのか」をテーマに取り上げた。
奥薗秀樹さん(静岡県立大学大学院国際関係学研究科教授)は、10年間続く韓日関係の悪化を「構造的問題」としながら、日本側にも「何とかしないといけない」という声が定着しつつあるという。岸田新政権が総選挙後に独自のカラーを打ち出すのではとみている。西野純也さん(慶応大法学部教授)も、来年3月の韓国大統領選後に本格的な関係改善の動きがあるのではと期待する。
南ギジョンさん(ソウル大学日本研究所教授)は韓国の対日好感度の改善などが見られる第9回韓日世論調査結果に表れた「変化の可能性」に注目。朴喆煕さん(ソウル大学教授)もオープンマインドで相手を受け入れられる20~30代を韓日関係改善の「希望の星」とたたえた。
日本側からはコロナ収束後の人的交流の促進がが流れを変えるとの意見があった。これと関連、権容奭さん(一橋大学法学研究科准教授)は日本の大学で「韓国学」を拡大していくべきだと提案した。
このほか、韓国側の複数のパネリストが歴史問題と安全保障や経済などを切り離して対処する「ツートラック(2路線)」外交を実現すべきだと述べた。日本の韓国に対する「上から目線」が関係阻害の一因となっているとの指摘もあった。引き続き韓日の若者世代が対話した。
(2021.10.13 民団新聞)