掲載日 : [2021-12-08] 照会数 : 4073
在日4世晴れの1位…高円宮杯中学英語弁論大会
「高円宮杯第73回全日本中学校英語弁論大会」
鄭世希さん
【広島】「高円宮杯第73回全日本中学校英語弁論大会」(読売新聞社、日本学生協会基金主催)に出場した在日韓国人4世の鄭世希さん(広島女学院中3年)が審査の結果、1位に選ばれた。同大会は中学生向けとしては日本国内で最高レベルとされる。
鄭さんの演題は「Say My Name」。現在も民族差別を助長するヘイトスピーチが社会問題化していることを指摘。「韓日がお互い違う文化を認め合うことから差別をなくそう」と呼びかけた。
審査は全国の代表57人を対象に11月25、26の両日、東京でビデオ審査が行われた。鄭さんは予選、決勝大会を勝ち抜き、人と人とのつながりをテーマとした「ワールドファミリー賞」も同時受賞した。受賞が決まった瞬間、鄭さんは「信じられない」といった表情で喜びをかみしめていた。
大会事務局によれば審査基準は「内容」、「英語力」、「表現」の3つ。特に「内容」を重視しているという。鄭さん自ら「広島フラワーフェステイバル」に出演し、能動的に差別解消を訴えてきたきたことも評価されたようだ。
父は在日韓国人3世。母の金淑英さんは1世で、民団広島本部「土曜オリニ学校」の講師を務めている。鄭さんも小学校3年から同校に通い、今年6月には全国韓国語スピーチ大会で入賞した。
(2021.12.08 民団新聞)