婦人会の有志と日本人の声が溶け合い、平均年齢の高さを感じさせない艶やかで張りのあるコーラスを生み出している。4月に国会議事堂国会図書館公演場で開かれた音楽会に招かれたほどの実力。
この団体は「在日日韓女性合唱団」(金京姫団長、婦人会東京本部監査)。メンバーはソプラノ、メゾ・ソプラノ、アルトの各パート合わせて30人。声楽家の李宥 さん指揮のもと、週1回、韓国中央会館別館で練習を重ねている。ピアノ演奏は副指揮者の李勝 さん。
創団は94年。京畿道と神奈川県の友好提携5周年を祝う祝賀会の席で韓国と日本の女性たちが集まって創団した。レパートリーは韓国の歌曲、民謡、童謡を中心に30曲以上。なかでも「アリラン」と「故郷の春」、「オンマやヌナや」の3曲は特にお気に入りで、繰り返し練習している。
ある日本人のメンバーは、「韓国の歌は哀愁があって、どれもこれも好き。韓国語の勉強にもなる」と語った。楽譜を見ると、歌詞にはしっかりカタカナの読みが書き込まれていた。金貞子さんは婦人会中央組織部長の要職をこなしながら、熱心に練習に参加している。「お互いの文化を理解しながらの草の根交流は意義深い」と話す。
来年には創団20周年を迎える。
(2013.8.15 民団新聞)