【長崎】在日同胞脱北者、木下公勝さん(仮名、60歳代)が23日、大村市総合福祉センターで北韓での過酷な体験を述べた。「脱北者支援民団センター」の設立10周年を記念して民団長崎本部(金亨道団長)が企画した。民団関係者約50人が参加した。
木下さんは新潟で育ち、61年、北送運動によって北韓にわたったが、現地での困窮生活に耐えられず、家族を残して脱北した。北韓と中国の国境を流れる川では、北韓の国境警備隊に5万円、中国では公安に30万円を渡した。
講演では北韓の徹底した思想教育や炭鉱での労働、公開処刑を見たときの衝撃などを話した。最後に、「日本に来て自由の身になった。北韓でお腹をすかせている子どもたちが早く明るく生活できるように努力したい」と話した。
講演に先だって民団中央本部の崔峯圭生活局副局長が、「北送事業と脱北者支援民団センター」の概要について説明した。
(2013.11.27 民団新聞)