【滋賀】婦人会中央本部(劉代永会長)の「第269回全国婦人会大研修会」が11月27日までの2日間、滋賀県大津市雄琴のホテルに全国各地から180人の会員が一堂に会して開催された。10月16日の大会で新体制が発足し、11月6日に民団中央本部の直轄措置解除から約3週間後、全国婦人会の新たな団結に向けた新執行部の順調な船出となった。
新型コロナウイルス感染拡大の中、防疫対策を徹底した上で中央本部役員、顧問、全国の婦人会から合わせて180人が参加したほか、民団中央本部の呂健二団長はじめ、呉泰奎駐大阪総領事、大阪本部の呉龍浩団長、兵庫本部の李圭燮団長、滋賀本部の金東凡団長、奈良本部の李勲団長ら多数が激励にかけつけた。
劉会長は「深刻なコロナ禍にもかかわらず、多数の会員に参加いただき、感動で胸が熱い」と感謝しながら、「一日も早い婦人会中央本部の正常化に向けて、諸般事業の再開に一歩を踏み出すことになった。この研修会はそのスタート台でもあり、皆さんの協力の賜物と痛感している。皆さんの力を借りながら、一緒に手を携えて一歩一歩、前に進んでいこう」と力強く呼びかけると、会場からの大きな拍手を受けた。
崔金粉顧問は激励辞で「婦人会が直轄になり、民団の力で新執行部がひとつになった。これからも民団とともに歩み、堂々と私たちの名をあげていこう」と呼びかけた。
呂団長は「大会から40日後、役員も決まり研修会も開催できたことは、皆さんが『劉執行部を応援しよう』との表れであり、心強いばかりだ」と称えた。
大阪の呉団長も「婦人会は民団のパートナー。ワンチーム、一心同体となって取り組んでいこう」と勇気づけた。
この後、「日本医療従事者への支援に役立ててほしい」と劉会長から呂団長に婦人会からの支援募金が手渡された。
研修は、まず呂団長の特別講演で始まった。
呂団長は、民団が展開してきた住宅入居問題や国民年金問題、外国人登録法改正、地方参政権獲得運動などについて説明しながら、「このように、声をあげないと何も進まない。これからも同胞の生活を守るためにも民団、婦人会が一体となって、声をあげてがんばろう」と締めくくった。
この後、徐元喆事務総長が①コロナ感染対策と組織活動の両立②ヘイトスピーチなどの人権問題をテーマに、李清鍵組織局長が「戸別訪問の重要性」について講演を行った。
徐総長は「コロナ禍で行く先の見えない中、人が集まってこその組織であり、180人の参加は大きな価値がある」と強調した。李局長は「同胞と団員の顔が見える活動が組織と同胞の絆の強化につながる」と述べた。
講演の後の懇親会で呉総領事は「多くの成果をあげた在日同胞社会だが、その影には黙々と支えてきたオモニたちの力があったからだ。オモニパワーが大きな役割を果たすことを信じている」と期待を寄せた。
研修会に参加した会員からは「全国の会員さんに会えたことはうれしい」「コロナ禍の中でも、婦人会として出来ること、に感動した」とオモニどうしの集いに喜ぶ声が聞かれた。
翌日は、中央本部の鄭夢周副団長が婦人会70年の活動について講演した。
(2020.12.02 民団新聞)