【宮城】李明博大統領は、東京での韓日中首脳会談に先立つ21日、仙台空港に到着、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県名取市の閖上地区と多賀城市文化センターにある避難所を訪れた。
李大統領はこの後、仙台総領事館で東北の民団幹部らと懇談した。出席したのは中央および宮城・福島・岩手の3機関長・婦人会長・韓商会長、そして青森・秋田・山形の団長ら26人。韓国大統領の東北地方訪問は初めて。
民団中央本部の鄭進団長は「大震災により甚大な被害を受けた在日同胞被災者らを勇気づける見舞いに感謝する」と述べる一方、地方参政権について「獲得まで継続支援を」と訴えた。
民団宮城の李根団長は来年実施される国政選挙参加について「在日同胞にとって初の体験。1人でも多くが参加できるよう投票手続きの簡素化を」、民団秋田の崔燕佑団長は「次世代育成1000人プログラムの実施協力を」とそれぞれ建議した。
李大統領は「被災者に対する韓国人の支援、日本人の冷静な態度など、今回の大震災を通じて両国民に感動するとともに、両国が成熟した関係になったことを実感した。隣国同士助け合うことが大切だ」と強調し、「地方参政権の付与は当然で、日本がみずから判断すべきだ」と述べた。
また、「海外の韓国に対する認識は大きく変わり、韓国に対する関心の高まりとともに、国際社会における責任の重さも感じている」と語った。
李大統領は、この後、菅直人首相、温家宝中国首相とともに東京電力福島第1原発の周辺住民が避難している福島県福島市のあづま総合体育館を訪れ、被災者を激励した。
(2011.5.25 民団新聞)