民団中央本部団長などを歴任した故朴炳憲常任顧問の自叙伝「私の歩んだ道」が発刊された。
同書によれば17歳の時、民団の前身の一つ「建青(朝鮮建国促進青年同盟)」に身を捧げることになった。
そして、1950年6月25日。韓国戦争が勃発すると、同年9月、在日学徒義勇軍の一員として参戦した。都内での出征式の後、トラックの荷台に乗って埼玉県朝霞市の米軍訓練所に疾走したが、志願兵たちが叫び歌い続けたのが建青の歌でもあった「建国行進曲」だ。
「無窮花3000里、力強い陽光の下、建国の槌音は我々を呼んでいる。集え3000万、血が騒ぐ聖者の子孫、約束しよう世界に、恒久の平和を」
66年前に作られたが、当時から祖国の再建と平和を願い、全世界同胞の団結を叫んでいる。朴炳憲さんが好きだった歌の一つだったという。
この歌詞にあるように、24年前、故人が団長時代に残した業績の一つに「海外韓民族代表者協議会」設立がある。海外同胞の紐帯強化を図るためだ。明日、その第9回大会が北京で開催される。
同書で故人が残している言葉がある。
「熾烈に争い、挑戦し、挫折もあり失敗もあった。長い年月、激励し力を与えてくれたすべての先輩と後輩に感謝したい」「夢を抱いた挑戦が私の人生を引っ張ってくれた。私たちの世代にできなかった夢を後世が成し遂げることを願う」。
昨日、「つながれ在日青年!」を合い言葉に青年会の全国巡回キャラバン隊がスタートした。
「夢を抱いた挑戦」を後世たちはしっかりと継承してくれるはず。(Z)
(2011.6.8 民団新聞)