イ・ソジンさん「第2の故郷」で植樹
【青森】民団の広報大使を務める韓国の人気俳優、イ・ソジン(李端鎮、38)さんが5月24日、「第2の故郷」青森を訪れ、東日本大震災からの復興を願って植樹を行った。「被災した青森県のために何か力になりたい」と自ら県に申し入れて実現した。
イさんと青森県とのゆかりは深い。昨年2月には「1日県知事」を務めている。震災の報を聞いてびっくり。青森に行きたいとの気持ちは募るばかりだったという。自分にできることはいつでも声をかけてくださいと県に伝えてきた。それだけに植樹の依頼は願ったりかなったりだった。
イさんは、八戸市内で防災林のクロマツを植え、植樹エリアである沿岸部の被害状況を視察して回った。イさんは「このような災害が二度と起きることのないようにという気持ちで植えました」とのメッセージを残した。
黒石市では県のシンボルであるリンゴの木を植樹しながら、「この様子を見て全国の人たちが植樹をしたいとたくさん青森県を訪れ、地域の復興と元気につながることを願っています」と述べた。
イさんは昨年1月、自身のプロモーション活動の一環として初めて青森県入り。民団青森本部関係者とも懇意になり、民団広報大使を引き受けた。冬の青森の魅力や心温まる持てなしに感動したイさんは、三村伸吾知事を表敬訪問した際、今後も韓国で青森県をPRしたいと伝えていた。
県知事の要請を受けて翌月には「1日青森県知事」に就任。このときは職員とファン約300人が庁舎入り口から2階の知事執務室まで200メートルの列をつくって歓声を上げた。また、PRイベントを開催した県観光物産館アスパムには約700人のファンが詰めかけた。
三村知事は「人口150万人の青森がこれほど熱くなったのを見たのは、知事に就任して以来初めて」と驚いていた。
植樹を終えたイさんを知事室で出迎えた三村知事は、「ドラマの中の役どおり、友が危機のときすぐに駆けつけて激励してくれたことに感謝しています。日韓の絆を確認しあいました」と話していた。
イさんはNHK総合テレビで放送中の「イ・サン」主演俳優。青森に来たときはお土産に必ずリンゴジュースを買うという。
(2011.6.8 民団新聞)