12年定期地方委員会は3月(富山臨時総会は4月)、全国45地方本部で開催された。活動方針によれば、地道な戸別訪問で組織強化と財政の拡充を図るという地方が目立った。
【関東】
▼東京(金龍濤団長、24日=第52回)東京コリアンアカデミー(韓国語講座)の継続、オリニ土曜学校の継続、オリニサマーキャンプ拡大のほか、韓日祝祭ハンマダンへの積極参与、大統領選挙(在外投票)への参加拡大などのほか、青年会支部の再建と活性化へ共助していく。
▼神奈川(李富鉄団長、24日=第52回)財政再建をさらに推進し、同胞社会の未来を担う人材の発掘・育成に力を注ぐ。中高生へのアプローチ、オリニ事業の一環として伝統芸能農楽教室の開設などを模索する。
▼千葉(卞鐘彦団長、24日=第51回)県本部会館の固定資産税の関係で財政緊縮化。恒例行事を一部縮小。ただ、オリニ事業や10月マダンは開催。早期の自主財政確立をめざすことを確認。
▼栃木(金一雄団長、22日=第62回)在外選挙年末の大統領選ではさらに拡大へ団員に徹底広報。団員向け麗水博参観団を実施。地域のイベントに積極参加し民団をアピール。
▼茨城(崔元鎬団長、25日=第49回)財政正常化委員会から前執行部の会計処理に対する究明を継続し信頼回復めざす。健全な自主財政確立と次世代育成へ努力していく。
▼埼玉(景民杓団長、16日=第65回)赤字決算を報告、財政確保への努力。好評な韓国語教室を拡大。在外選挙、年末の大統領選挙時には団員の投票倍増へ戸別訪問等でよびかける。新たな在留カード制度についての質問も。新しい事務局長に魏在炘氏を任命した。
▼西東京(徐洪錫団長、25日=第59回)徐団長が新宣言、綱領、改正規約を説明。地域社会への貢献とともに韓国国政選挙への積極参加を呼びかける。次世代育成と青年会の再建へ努力。
▼群馬(金賢振団長、25日=第48回)再建から1年3カ月が経過した青年会を引き続き支援していく。麗水博には20〜30人の団員を募り参観することにしている。
▼静岡(金光敏団長、18日=第56回)財政基盤の拡充を図るため、支団長で構成する財政委員会を立ち上げる。また、地方委員と代議員の定数改正も決めた。地方委員は現行の31人から27人に。
▼長野(呉公運団長、18日=第64回)在外選挙の積極参加と団員全世帯戸別訪問で組織活性化。次世代育成にも全力展開。県日韓協の活性化にもてこ入れする。また、前支団長の辞任で直轄中の長野支部を正常化した。
▼新潟(金慶昭団長、26日=第48回)財政確立へ幅広い可能性を講究。高齢者や組織有功者をはじめ団員への恩恵活動拡大。韓国語講座の拡大。
【東北】
▼宮城(李根団長、24日=第56回)「東日本大震災被災者支援民団宮城対策本部」のこの間の取り組みが報告された。傘下団体の協力で実施した炊き出しは12回を数え、約5000食を被災者に提供した。李団長は、「地域社会との信頼が強まった」と、これからも継続する考えを表明。
活動方針は在日1世が楽しく過ごせる場の提供と次世代の育成、および「民団宮城文化センター」の講座内容をさらに充実させることなど。
▼北海道(任泰洙団長、23日=第51回)韓日交流事業の一環として札幌ドームでK―POPフェステイバルを計画。オリニ事業を積極的に展開し、次世代育成を図る。オリニジャンボリーにも参加勧誘し、参加費を全額支援する。
▼青森(趙重憲団長、27日=第48回)東日本大震災での県下役員・団員の支援に感謝。オリニ事業の継続強化や在外選挙の積極参与を団員に呼びかける。
▼山形(車寿鎔団長、26日=第18回総会)東日本大震災の際、激甚被災地への救援物資補給基地として組織の存在性が高まったことを確認。全世帯戸別訪問実施で、団員との連帯感も強まった。自主財政確立へ、保険事業を強化しオリニ土曜学校も展開していく。
▼岩手(金盛義団長、23日=第18回総会)東日本大震災時、全国組織と本国からの激励と支援で県下被災同胞への支援活動を展開。地域社会への貢献として炊き出しも幅広く展開したことが組織活性化につながったと報告。
▼秋田(崔燕佑団長、15日=第17回総会)昨年4月に県日韓協が設立されたことを強調、訪韓団などで韓国と民団の理解向上を図っていくほか、韓商の正常化も推進する。
▼福島(禹日生団長、26日=第57回)東日本大震災による原発事故で避難生活を続ける団員や大きな経済打撃を受けた同胞が多い。継続した支援活動を展開していく。人気の韓国語講座をさらに拡大し、地域の輪を広げていく。青年会再建に努力。
【中北】
▼愛知(鄭博団長、24日=第60回)「サービス拡大」「広報拡大」「対話・面談の拡大」を合い言葉に団員宅を戸別訪問し、国政選挙への参加を促しながら、組織強化につなげていく。また、10月には同胞のマダンとして、大衆動員行事を開催することも決めた。
▼岐阜(韓清二団長、24日=第68回)岐阜農業祭に民団と婦人会が出店し人気を得たことなどを報告。年々人気を増す韓国語講座も充実化させていく。
▼三重(申載永団長、24日=第54回)7月に「周美チャリティー」(四日市文化会館)を開催。チケットを持って各級組織幹部が一つになって団員家庭を戸別訪問する。民団の広報はもちろん、在外選挙人登録、新しい在留管理制度についても周知していく。売上金の一部は東日本大震災の被災者支援に役立てる。
▼石川(卞宗植団長、25日=第82回)尹奉吉義士80周忌追慕式を大々的に開催。在外選挙も大統領選時には最大限参加へ団員に広報していく。鄭孝男氏の死去に伴い、代行していた李相漢氏を議長に補選した。
▼福井(尹鐘鎮団長、23日=第60回)戸別訪問と電話連絡を徹底化し在外選挙への積極参与を全団員に呼びかけていく。
▼富山(宋勇団長、4月7日=第1回臨時総会)空席だった議決機関と監察機関任員を選んだ。議長に金仁氏、副議長は鄭玉光氏、監察委員長に姜慶淑氏、監察委員に呉町子氏。宋団長は戸別訪問を通して在外選挙への参加を呼びかけ、併せて団費収入の増加を図っていくことを明らかにした。
【近畿】
▼大阪(李龍権団長代行、24日=第58回)2万人が参加した東日本大震災支援のハンマダンでは多くの団員と役員の協力を得たと高く評価。新年度方針は組織学院大阪教室の開催、詩人・尹東柱の詩を民族学校の教科書に掲載することを提言した。また、地方委員・代議員数の再配定を次期3機関に一任。
▼兵庫(車得龍団長、25日=第54回)同胞高齢者の介護事業、ブライダル事業のほか、組織整備案を基にした支部連合体制の稼働。常勤者支部にAEDの設置などを決めた。
▼京都(河相真団長代行、24日=第60回)高野川クリーン作戦、コリアン民族文化大学を継続する。支部割当金を削減し市内9支部の事務機能統合を継続。
▼奈良(趙政夫団長、18日=第57回)次世代育成を継続強化する。特に青年会再建をめざす。「土曜学校」も継続。在外選挙にもっと参与するよう団員へアピール。
▼滋賀(朴鍾雄団長、24日=第53回)機能停止状態の湖北支部直轄を採決。同支部再建も含め組織活性化へ戸別訪問活動を徹底する。
▼和歌山(権逸団長、18日=第50回)休眠中の青年会建て直しに向け、全力で支援していくことを確認した。再建大会は4月を予定しており、日程は青年会中央本部と調整中。このほか、7月22日からの大統領選在外選挙人登録に向け団員に申請を呼びかけていく。
【中国】
▼広島(権五源団長、24日=第53回)韓商50周年記念事業のコリアンタウンプランを重点に置き、組織活性化改革委員会の提案による支部統廃合・活性化、予算編成、収益事業と広報紙の定期発刊を推進。また、副団長に宋徳奎氏、監察委員に愼忠範氏を補選したほか、代議員の配定数を改定した。
▼岡山(金英雄団長、24日=第51回)人権シンポ、232世帯の独居高齢団員を対象とした慰問、コリアウィーク開催などが報告された。新年度方針は組織活性化へ戸別訪問を徹底し、年末の大統領選挙・在外選挙の参加を最大限に呼びかける。地域社会との交流事業の拡大も。
▼鳥取(薛幸夫団長、25日=第31回)民団が懸け橋役を担って、江原道と鳥取間の韓日交流に尽力していく。また、次世代育成や懸案となっている永住外国人の地方参政権獲得にも取り組んでいくことを確認した。
▼島根(李燮潤団長、4日=第64回)3・1節と合わせて開催。2期6年の任期を終え、李団長が、約50人の日本人士による「民団サポーター会」に謝辞。新年度方針は多文化共生事業推進、会館など財政問題解決へ県下団員に協力を呼びかけていく。
▼山口(韓賢澤団長、25日=第52回)前期5回開催した「コリアンブライダル・パーティー」事業を継続、組織活性化・後継者育成に取り組んでいくことを決めた。
【九州】
▼福岡(呉政夫団長、24日=第57回)10月マダン「福岡県韓国人大運動会」や「8・15光復節」などの行事を通して、次世代育成や組織基盤強化運動につなげていくことが活動方針の柱。呉団長は、「この2年間に民団福岡の抱える財政上、運営上の諸問題を解決してきた。今年度を集大成の年にしたい」と述べた。
▼長崎(金亨道団長、25日=第56回)青年会の再建を柱とした活動方針を採択した。金団長は、「本部と支部の間の垣根を低くし、組織の団結を図っていきたい」と抱負を述べた。
▼佐賀(鄭清俊団長、25日=第58回)戸別訪問を強化することで後継者の発掘と団費納入世帯の拡大を図っていく。同時に、在外同胞選挙への参加を呼びかけ、支部統廃合による組織強化もめざす。
▼大分(都徳述団長、23日=第59回)とくに次世代育成に全力を注ぐ。伝統を持つオリニキャンプは保護者との同伴参加を拡大、次世代母国研修にも積極的に参加を呼びかける。麗水博参観団も計画。
▼宮崎(李昌永団長、25日=第20回総会)37歳の李団長は「課題は次世代育成。より多くの若手が参加できる民団に」と呼びかけた。100人の受講生が集う韓国語教室の強化などが新年度方針。
▼熊本(邊誠淵団長、18日=第48回)活動方針の柱はオリニ土曜学校の開設。大統領選挙に向けては、戸別訪問を通じ、在外選挙人登録の拡大を目指す。同時に、新しい在留管理制度についても周知していく。
【四国】
▼香川(金相奉団長、25日=第60回)地域社会との交流、次世代育成、収益を兼ねた韓国語講座を拡大していく。韓国人にも適用される住民基本台帳制度についても団員に周知していく。
▼愛媛(朴鐘栄団長、27日、第63回定期地方委員会)在日子弟のための「文化教室」と、ウリマル教育を通じて民団への関心を高めていく。特に30〜50代に重点を置いている。
▼高知(文基守団長、18日=第4回総会)中央が重点運動としている組織活性化へ同地方も足をそろえて、戸別訪問などを徹底する。田内千鶴子生誕100年記念行事にも積極参与。
▼徳島(崔相周団長、24日=第61回)過疎地域の特性を考え「家族会」等の形式で同胞の絆を広げていく。副団長に30代の若手、姜盛文氏を補選。新規定住者でもあり「まだまだ民団や在日同胞について知らないが、役員や団員の皆さんとともに歩んでいきたい」と抱負。
(2012.4.12 民団新聞)