掲載日 : [2010-07-28] 照会数 : 3564
在日福祉現況調査 大学研究者が高齢者750人対象に
【大阪】「こりあんコミュニティ研究会」西成担当調査部会(全泓奎運営委員長)は、民団西成支部管内に在住する65歳以上の同胞高齢者750人を対象に、生活実態と居住の現状についてアンケート調査に入った。今回の調査には大阪市立大をはじめとする各大学から研究者や講師クラスの有志が加わっている。
主な項目は福祉サービスの利用状況や医療、食生活など。民団西成支部(車齊支団長)の協力を得て、1軒ずつ聞き取り調査を行っている。調査・研究の成果は、今後の「多文化福祉のまちづくり」の実現に向けた基礎資料としていく。
調査に加わったある日本人講師は、「当時、日本社会に受け入れてもらえなかった1世の苦しい生きざまや、その思いがせきを切ったように吐き出され、胸が痛かった」と述べた。同支部でデイサービスを担当している金春子さんは、「支部でもなかなか把握できていなかったお年寄りの現状を知ることができた」と喜んでいる。
全運営委員長は「在日の生々しい生活の歴史を聞いて、それに対してどう対応していくのかが今後の課題。在日のコミュニティについて真剣に取り組まねば」と語った。
(2010.7.28 民団新聞)