【宮城】民団宮城本部(李根団長)は1日、同本部での第93周年3・1節記念式典に合わせ、東日本大震災で犠牲となった多くの市民を追悼した。津波で家屋を流されるなどした沿岸部からも、新規渡日者が辛い過去を乗り越えるようにして駆けつけ、特別公演のオペラ歌手・申寿美さんの歌声に耳を傾けていた。
申さんはピアノの伴奏をバックに「故郷の春」「I BILIEVE」「見上げてごらん夜の星を」「アリラン」といった癒やしの曲を選んで歌った。澄んだ歌声が会場いっぱいに響き渡ると、すすり泣く声が聞こえてきた。
参加者は約100人。民団の行事に初めて参加したというある同胞は、「こんなに充実した行事に参加できるなんて、とても楽しかった。親が組織の一線で活躍していた頃のことを思い出した」と話していた。
式典が終わると全員で婦人会宮城本部(李京子会長)の準備した心づくしのユッケジャンスープやキムチ、ナムルを囲み、懇親を深めた。
(2012.3.14 民団新聞)