掲載日 : [2010-11-03] 照会数 : 6615
トップが号令「韓国に学べ」 世界大企業の役員相次ぎ視察
[ 企業主催の「韓国文化体験」は外国人に好評だ ]
経営・IT・人材養成…
「韓国に学べ」と、世界的な大企業役員たちの訪韓が相次いでいる。金融不況の中で、いち早く経済を回復させた韓国の戦略とはなにか。主要20カ国・地域(G20)首脳会議とG20ビジネスサミットの韓国開催を目前に控え、世界の企業人は大きな関心を寄せている。
早期の不況脱却を評価
アウディは毎年、▽企業戦略企画▽商品企画▽ブランド戦略▽デザイン部門を総括する役員4人が世界で最も注目されている国を訪問し、市場調査を行っている。
今回はドイツ本社から、「10年後の戦略」を立てるため4人が訪韓した。百貨店を見学しながら、「バレットサービス」(無料駐車サービス)に関心を寄せた。「ソウルのような超大型都市で駐車場を探すことは難しいが、画期的な方法で解決に取り組んでいる。韓国のVIPサービスを、未来のマーケティングに生かしたい」と感想を語った。
米ゼネラル・エレクトリック(GE)は上半期、45人の役員を韓国に派遣し、現場教育を行った。「未来のリーダー」を育成する「ビジネス・マネジメント・コース」に参加した役員たちは、サムスンやLG、現代自動車などを視察した。
韓国を選んだ理由は、「韓国企業のスピーディな意思決定と特有の財閥システムがいかにして韓国企業を世界的な企業へ成長させたかを確認するため」と説明した。年初には、GEの最高マーケティング責任者が世界中のGE社員が閲覧できるネットの掲示板で、「現代自動車のマーケティングに学べ」と指示した。
コンサルティング会社のアクセンチュアの理事会メンバーは昨年、中国、インド、ロシア、ブラジル、メキシコに加え韓国を「6大戦略成長国家」の一つに指定した。アクセンチュア・コリアによると、韓国を企業成長戦略のノウハウを集積する「知識ハブ」として育成する計画である。
物流企業のDHLは最近、ドイツ本社の福祉政策を構築するに当たり、韓国支社が提案した「健康・安全プログラム」を選んだ。同社では「韓国支社では昨年、産業災害が1件も発生していない。また、韓国特有のIT技術を活用し、職員一人ひとりの『リスク』を管理した点を高く評価した」と指摘した。
このように世界的な大企業が韓国に注目する理由として、「急速な経済成長を成し遂げ、最先端のIT技術を保有し、優秀な人材を養成しているため」と指摘する。
また、漢陽大学のホン・ソンテ教授は「G20サミットを誘致するなど韓国のブランドイメージが大幅にアップしたことも、韓国に学ぼうとする傾向に拍車をかけた」と分析した。
(2010.11.3 民団新聞)