掲載日 : [2010-11-03] 照会数 : 8595
コリアタウンでプチ韓国体験 店主と直接対話キムチづくりも
[ 成田商店の朱孝子さん(正面)がキムチづくりを指導 ]
30〜40代女性に人気 12月いっぱい予約済「OSAKA旅めがね」鶴橋・桃谷ツアー 【大阪】大阪の代表的な観光コースは道頓堀や吉本新喜劇などが一般的といわれてきた。しかし、一歩、路地を曲がると、ディープな大阪体験が味わえる。いま、一部の30〜40代女性をとりこにしているのが鶴橋・桃谷エリアだ。鶴橋界隈で観光企画会社を経営する小田切聡さん(35、株式会社インプリージョン)が案内する「OSAKA旅めがね‐キムチづくり体験ツアー」は12月まで予約でいっぱい。
体験ツアーはJR鶴橋駅を起点に色鮮やかなチマ・チョゴリやチヂミなどの韓国食品を商うお店を探索し、鶴橋本通商店街をぬけて桃谷エリアのコリアタウン商店街に入る約2時間のコース。いながらにしてプチ韓国旅行気分を味わえる。興味はあるが、一人では抵抗があるという日本人に喜ばれている。
ツアーの特色は異文化体験。「街の魅力はその街に入って直接、会話することで分かる」というのが小田切さんの信条。在日韓国人の商店主と会話し、韓国と日本の文化の違いを学ぶ。民族衣装の店では、「日本のパッチの語源は韓国の男性が身につけるパジからきている」と聞いて、「へー」と驚きの表情。コリアタウンではキムチづくりも体験した。京都から3人で参加した親子連れは「在日韓国人の話が楽しくて、鶴橋にはまってしまいそう。また来ます」と話していた。
参加費は試食やキムチづくり体験を含めて3480円。小田切さんによれば、定員いっぱいの20人がそろってなんとか採算ベースに乗るという。
鶴橋界隈は小田切さんが子ども時代を過ごした街。大人になってあらためて韓国市場やコリアタウンを回るうち、商店主が自国の文化に誇りを持ち、来店客にも理解してもらいたいと思っていることを知った。「これは面白い」と、昨年、大阪府・市が企画した「水都大阪2009」に提案し採用された。
この「水都大阪2009」とは、「新しいめがねで大阪の魅力を再発見してもらいたい」というのがコンセプト。「めがね」は数字の8を横にしたかっこうに似ていることから、「無限」の意味も込めている。イベントそのものは半年で終了したが、小田切さんはイベントの精神を継承し、引き続き案内人を務めている。これも小田切さんが商店街に何度も足を運んで在日韓国人商店主との間で信頼関係を築いてきたからこそだ。
申し込み
http://www.tabimegane.com(℡06・6624・8500)。
(2010.11.3 民団新聞)