掲載日 : [2010-11-10] 照会数 : 6437
韓・米で写真コンテスト入賞 在日3世の久美さん
[ 銀賞受賞作「カラフル・コリア」
] [ チョウ・クミ。93年、韓国で結婚。04〜09年、米国アラバマ州滞在。08年、AUM大学に入学。写真の勉強と活動を本格的に始める。09年7月、アラバマ州立大学アートギャラリーで初の写真展「ビューティフル・ワールド」開催。
]
「韓国と日本の文化持つのは強み」
神奈川県川崎市生まれの在日3世。アイデンティティーの揺らぎを母国修学で克服、さらに、米国の大学で写真の専門課程を履修した。韓国と米国の双方で活躍する写真作家であり、クリエイティブ・カラーイメージ・コンサルタントだ。
米での写真活動では竹などオリエンタルな部分を選び、写真にとらえている。写真作家として活動をスタートさせて間もない08年、コンテストに出品した3点のうち2点がプロフェッショナル部門「特別賞」を受賞。「写真には国籍や民族や言葉といった壁はない。自分が美しいと感じたものをそのまま写し出せばいい」と実感した。
一方、韓国では「伝統的なイメージよりも伝統的なカラーを基にして世界にアピールできる作品づくりに励んでいる」。韓国国内では最も権威があるとされる韓国観光公社写真コンテストでは今秋、「カラフル・コリア」で「銀賞」を得た。さんは、「祖国の明るく躍動的な文化を世界にアピールした」という。これは昨年、「Arirang,the Name of Korean」で文化体育観光部写真コンテスト「金賞」に輝いたのに続く快挙。授賞式は10日、韓国観光公社で行われる。
さんは人種が共存する米国に身を置くようになってから民族や国籍に対する懸念からは解放されたという。「韓国と日本という2つの文化を持っているのは強み。その有利な点を生かして日本列島を離れ、世界の舞台に飛び出す自信を持ってほしい。在日のアイデンティティーは探すのでなく、創るもの」と話している。
(2011.11.10 民団新聞)