掲載日 : [2010-11-17] 照会数 : 8989
<青年会特集>多様性の融合で活力ある社会を 青年会中央本部会長 朴善貴
今年は日本による韓国強制併合から100年。青年会では未来に向けての在日韓国人社会像について考える、様々な取り組みに挑戦しています。
多様化に対応した在日韓国人社会づくりをどのように進めていくかは、私たちにとって大きなテーマです。1世から4世、5世におよぶ世代間の広がり、若年層を中心に日本国籍者や、日本に定住するニューカマーが増えています。
多様化が進む社会の中で、各個人の考え方はさらに複雑に絡み合い、ひとつの社会においてまとめきるのは困難にも思えます。
しかし、振り返ってみれば、在日韓国人という存在自体が韓日両国社会において多様化の象徴として、輝かしい足跡を刻んで来ました。
700万にも上る在外同胞の存在価値を形成したのは、まぎれもなく在日韓国人です。祖国近代化への献身的な支援は、韓国社会に大きな影響を与えました。また、日本社会においては、生活権獲得のための運動が、全ての在日外国人の権利向上にもつながり、多民族多文化共生社会という理念を浸透させました。
本会は、現在の複雑化した在日韓国人社会に対して、「多様の中の統合」を進め、様々な個性を活力に変える社会づくりを目指していきます。
まずは、在日韓国人青年の意識調査を実施し、青年世代の現在のありのままの姿を把握し、多様な個性を青年会内で生かすための第一歩となる取り組みとします。また、有識者を交えた懇談会を行い、在日韓国人社会の在り方を多角的に考え広く提言していきます。
また、本会が目指す社会づくりのためには、全員参加が可能な体制を整えなければなりません。
現在本会では、多住地域に住んでいなくとも、青年が活動に携われる機会をつくるために、地方本部の再建を進めています。その一環として今年度は、青年会未組織地方青年を対象に母国訪問を実施し、再建の足がかりとしました。
今後も、全国青年の結集に向けたあらゆる活動を展開していきます。
青年期の私たちにできることは限られています。しかし、私たち青年世代の特権は、夢と現実の狭間で活動し一つひとつ歴史をつくっていくことであると考えます。本会活動を通して在日韓国人社会の発展のために、全力投球していきます。
(2010.11.17 民団新聞)