「原点忘れず再建」誓う
鄭進団長「在日は結束して支援」
「在日同胞の崇高な創業精神に戻り、イチから出直したい」在日同胞株主との意見交換のため来日した新韓金融持株会社の韓東禹会長内定者(62)は2月23日、東京・港区の民団中央本部に鄭進団長を礼訪し、再出発に向けた決意について語った。
同席したのは、新韓側から徐辰源新韓銀行長、李信基専務、SBJ銀行の金載祐副社長、民団側から許孟道、金昭夫、韓在銀の3副団長。
新韓金融グループは昨年の内部紛糾により、超優良というイメージを大きく損ねた。信頼回復に向けたかじ取り役として、新韓銀行の生え抜きである韓東禹氏が次期会長に内定したのは2月14日。今回、いち早く在日株主らと会うため来日した。
韓会長は「微力ながら、新韓金融グループを再建するため重責を担うことになった。在日株主に理解を求めるため、大阪、名古屋、東京の3カ所で意見交換の場を持ったが、在日同胞の力強い声援に勇気づけられた。イチから出直し、再出発してこそ創業精神に帰ることができる。これまで以上に努力していく覚悟だ」と決意を述べた。
鄭団長は「昨年来の内部紛糾について大変懸念されたが、民団としてのコメントを出さずに状況を注視してきた」と説明。
今回の会長内定について鄭団長は、「新会長は82年の設立メンバーの1人として人事部長の職にあり、発掘した人材を関西興銀に送って研修させた。別名ブルドーザーと称され、仕事へのバイタリティは並々ならぬものがある。再建に向けて適任者が内定し、とても喜んでいる」とし、「在日同胞の中にもさまざまな意見が見られたが、これを契機に一致団結し、3世、4世の時代にも継続、積極的に応援していく。創業精神を忘れずに頑張ってほしい」と激励した。
一方、大阪、名古屋、東京で開かれた在日同胞株主との意見交換会で韓会長は「1982年、母国の金融経済に貢献しようとの思いから在日同胞経済人は新韓銀行を設立した。韓国金融業界に革新をもたらし、いまや国内最高の総合金融グループに成長することができた。ところが昨年来の事態で、新韓ブランドが大きく損なわれたことに対してお詫びする」と遺憾の意を表した。
さらに韓会長は「新韓銀行の創立メンバーの1人として『新韓マン』を自負しており、誰よりも新韓を愛する1人として在日同胞株主の崇高な創業精神を継承し、新たな跳躍に向けて邁進したい」と抱負を語った。
(2011.3.8 民団新聞)