北韓の愚行傍観せず
総連同胞に共同呼びかけ
植民地圧政に抗して韓半島全域で「大韓独立万歳」を叫び、200万以上の民衆が示威に立ち上がった「3・1独立運動」(1919年)の92周年記念式典が1日、全国の民団で開かれた。民団東京本部(金龍濤団長)が主催した韓国中央会館での式典には民団幹部ら200人が参加。民族の独立、平和、民主発展の3・1精神を継承し、韓半島の平和構築と民主的・平和的統一の推進を誓った。同時に、民族破滅もいとわない北韓独裁の体制崩壊危機に言及、事前の共同対処を総連同胞に呼びかけた。
金東京本部団長は開会辞で「祖国の発展と、韓日両国の友好親善を通じ在日同胞が安心して暮らせる共生社会の実現へ一層努力しよう」と訴えた。
続いて、「真の南北対話推進」と「平和統一への準備」などを強調した李明博大統領の「3・1節」記念辞(別掲参照)を李京秀駐日大使代理(政務公使)が代読した。
中央本部の鄭進団長は記念辞を通じて「3・1運動がめざしたのは民族の独立であり、共生による人類の平和と発展だ。今こそ韓半島の平和定着と民主的で平和的な南北統一への歩みを確かなものとし、世界の平和・発展に寄与する意思を堅固にすべきだ」と強調した。
さらに「昨年、北韓は天安艦撃沈、延坪島無差別砲撃という軍事挑発を繰り返しただけでなく、3代世襲という愚行まで推進した。韓半島の平和と安定を脅かし、住民の人権を無視した北韓の姿勢は、3・1精神に逆行するもので絶対に見過ごせない」と指摘。
北アフリカから中東に及ぶ民主化の動きに触れ、「こうした流れから北韓も例外でありえない」とし、「北韓が体制危機から抜け出せず崩壊する日が来れば、北送同胞をはじめとした多くの難民が日本に押し寄せる。総連は民団と一緒にすべての事態に備えなければならない」と総連同胞に共同対処を呼びかけた。
式典では①3・1精神を継承し、韓民族としての主体性を確立するために全力を尽くす②在外国民の義務として2012年から実施される在外国民選挙に積極的に参与する③日本永住外国人の住民権である地方参政権の獲得運動を粘り強く推進する④創団65周年を契機に、団員奉仕の原点に戻り、組織基盤再構築の先頭に立つとの決議文が採択された。
(2011.3.8 民団新聞)