【広島】被爆2世の辛亨根駐広島総領事(57)が11日、着任後初めて広島市中区平和記念公園内の韓国人原爆犠牲者慰霊碑を訪れ、犠牲者の冥福を祈った。
辛総領事の父は、韓国原爆被害者協会会長を歴任した故泳洙氏。泳洙氏は徴用先の広島で被爆。解放後、韓国人被爆者への補償を日本政府に求めて被害者協会を結成、74年に日本国外に住む外国人として、初めて被爆者健康手帳を交付された。
辛総領事は、「父の涙と汗がにじんでいる広島に赴任できたことは大変意義深い。韓日両国の不幸な過去を乗り越え友好を深めるとともに、世界平和と核兵器のない世界のためにまい進していきたい」と抱負を述べた。
(2011.3.16 民団新聞)