開館75周年に優品紹介
開館75周年記念「日本民藝館名品展」が4月5日から6月26日まで、東京・目黒区の同館で開かれる。
1936年、暮らしのなかに息づく美の世界を紹介するために、同館が開設された。初代館長には柳宗悦が就任し、各地への調査や蒐集の旅、そして活発な展覧会や文筆活動を展開した。
同館には陶磁器、染織品、木漆工品、絵画、金工品、竹工品、石工品など古今東西の緒工芸品約1万7000点が所蔵されている。
なかでも、丹波、唐津、伊万里、瀬戸の日本古陶磁、日本各地の民窯陶器、丹波市や東北地方の被衣(かつぎ)、大津絵や物語絵巻、日本漆工や木喰仏、アイヌや台湾先住民族の衣装、朝鮮朝時代の陶磁器、木工、絵画、英国のスリップウェアなどは、国内外で高い評価を受けている。
同展ではテーマ別に各展示室で紹介する。展示室2階の第1室では、「朝鮮工芸の精華1―陶磁器と絵画」と題し、国内屈指の質と量を誇る、同館所蔵の朝鮮陶磁器のコレクションの中核である17世紀末から19世紀後半の白磁や染付を中心に、朝鮮朝時代初期の陶器、そして高麗時代の陶磁を加えて、柳宗悦が生涯にわたって愛し続けた珠玉の朝鮮陶磁を紹介する。
同階第2室では、「朝鮮工芸の精華2―木漆、金石、絵画」として、朝鮮の膳や螺鈿、華角などの木工、漆工と、文房具をはじめとした金石工芸などの優品を展示する。
開館10〜17時。月曜休館(祝日の場合は開館、翌日休館)。一般1000円、大高生500円、中小生200円。
西館公開日(柳宗悦邸)は、会期中の第2水曜と土曜、第3水曜と土曜。問い合わせは同館(電話03・3467・4527)。
(2011.3.16 民団新聞)