【栃木】栃木県下野市教委は21日、来春から市立中学4校で使用する歴史教科書として、東京書籍版を選んだ。市教科書選定委が「育鵬社こそ最もふさわしい」としていたなかでの逆転採択だった。
定例委員会には古口紀夫教育長ら委員5人が出席。選定委が「さまざまな視点から考えさせる工夫がされている」として選定した育鵬社の歴史教科書の採択を反対多数で否決した。歴史以外はすべて選定委のものが選ばれた。
市教委の永山伸一委員長は、「(自虐史観を修正するという)育鵬社の主張については調査が行われていなかった。核心部分に触れず、採択できない」と説明した。
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大田原市、つくる会系採択
【栃木】栃木県大田原市教育委員会は15日、育鵬社版を採択した。教育委員6人が出席。委員長を除く5人のうち賛成が4人、反対1人だった。同教科書の市町村単位の採択はこれが初めて。
同市は05年、全国の市区町村立中で初めて「新しい歴史教科書をつくる会」の編纂した扶桑社版教科書を採択している。外交通商部スポークスマンは「正しい歴史認識に基づいた未来志向の韓日関係を築いていこうとする韓国政府の努力に背く」と失望を表明した。
(2011.7.27 民団新聞)