掲載日 : [2019-10-02] 照会数 : 11802
こんな時こそ草の根交流…韓日祝祭ハンマダン7万人が楽しむ<日比谷公園>
[ 懸板式に並んだ13人。左端が呂健二団長、左から6人目が呉前団長 ]
[ 韓国の伝統芸能も披露された ]
[ 東京理科大・和太鼓サークル「樹」による公演 ]
韓国人と日本人が一つになって作り上げていく最大規模の韓日交流イベント「韓日祝祭ハンマダン(日韓交流おまつり)」が9月28、29の両日、東京・日比谷公園で開催された。韓日関係が悪化している中、「今こそ民間交流を」と駆け付けた大勢の家族連れや若者らが韓国料理を満喫し、韓国の文化体験を楽しんだ。両国のコンサートも例年通り行われ、会場をわかした。
主催者によると、来場者は過去最多だった昨年に次ぐ7万人余りとなった。今年のスローガンは「おまつり11年 新たな明日へ」。特設ステージで行われたオープニングは、韓国の打楽器グループ「ジンミョン」と東京理科大・和太鼓サークル「樹」による公演で飾った。
韓流に詳しい古家正亨さんとYumiさんによる司会で進行した開会式は日本側実行委員長の呉公太氏、佐々木幹夫氏、韓国側実行委員長の孫京植氏の3人による共同開会宣言で幕開けした。
続いて、南官杓駐日韓国大使、赤羽一嘉国土交通大臣、中山展弘外務大臣政務官、佐々木さやか文部科学大臣政務官、河村建夫日韓親善協会中央会会長、韓国の盧泰剛文化体育観光部第2次官が祝辞を述べた。
南大使は「関係が良い時も悪い時も民間交流を続けられるなら、両国間の協力を率いる動力になる」と強調。1998年に金大中大統領と小渕恵三首相が発表した「韓日パートナーシップ宣言」に触れながら、「現政権の対日政策もこれに基づいている」とし、「互いの立場を尊重し、対話を通じて解決できるよう努める。このイベントが次世代の友情と理解が一層深まる機会になるよう願う」と期待を込めた。
赤羽国土交通相は「韓国は日本に文化を伝えてくれた恩人の国。民間交流が活発であれば両国関係は微動だにしない。このおまつりが人的交流拡大につながってほしい」と語った。
この後、ステージでは民団中央本部の呂健二団長を含む13人によって、スローガン横断幕を上げる懸板式が行われた。
2日間にわたり、ステージでは韓国側が伝統舞踊、テコン舞、ノンバーバルパフォーマンス、オーケストラ演奏、K‐POPコンサート、K‐POPカバーダンスなどを、日本側はよさこい、沖縄エイサー、津軽三味線演奏、チアダンス、合唱などを披露したほか、韓日交流クイズ大会が行われた。
また韓食ブースや韓国の伝統紙を使った工芸品作り、韓服などの体験ブースが設けられ、韓国文化と触れあった。
29日夜のシークレットコンサートにはボーイズグループ「ONF」、ガールズグループ「公園少女(GWSN)」シンガーソングライターの「チャンミン(2AM)」、トロット歌手の「スッケン」の4組アーティストが出演し、ステージ前は多くの韓流ファンでにぎわった。
共同実行委員長を務める呉公太民団中央常任顧問は「こういう時こそ草の根民間交流が大切。おまつりが両国市民の理解を深める場になったと思う」と語った。
おまつりは今年で11回目。韓日国交正常化40周年を記念して2005年にスタートした。韓日交流イベントとしては、多くの韓国人と日本人が一つになって作り上げ、文化・市民・青少年に加えて隣国として身近な交流の場となっている。
(2019.10.02 民団新聞)