
就職、教員採用、社会保障、民族教育
70年代初頭の朴鐘碩さんによる日立就職差別撤廃闘争を契機に在日2世たちによる全国的な民族差別撤廃闘争を主導してきた在日韓国人問題研究所(RAIK=韓聖理事長、東京都新宿区)が、今年で創立40周年を迎えた。13日には東京・千代田区の在日韓国YMCAで記念のKCCJ(在日大韓基督教会)人権シンポジウムを開き、これまでの足跡を振り返った。
記念シンポ開く
RAIKの創立は74年2月。KCCJ直属の研究所として上智大学内に設立された。発案者は川崎教会の故李仁夏牧師だった。
74年10月、「民族差別と闘う連絡協議会(民闘連)」を組織化し、事務局として在日同胞に対する就職差別や公務員・公立学校教員採用時の国籍条項の撤廃、社会保障、民族教育を求める取り組みを進めてきた。
80年代に指紋押捺拒否・外国人登録法抜本改正運動が全国的に広がりを見せると、在日同胞と支援の日本人、教会と市民団体、各地域と全国、日本と世界を結ぶ人権ネットワークの中心を担った。その間の活動が認められ、92年には東京弁護士会から「人権賞」を授与された。
創立当初の所長を務めた重度さん(現川崎教会長老、RAIK副理事長)によれば、「当時は部屋はおろか、紙1枚もなかった」という。さん自身、「朝鮮人だからってなんで忌み嫌われるのか」と自問自答していたときだった。
RAIKの創立から間もなくしてさんは崔勝久さんとともに日立闘争の事務局を担う。原告の朴さんが勝訴すると、さんは支援者とともに東京・千代田区の丸ビル5階にあった日立本社に赴き、正式な謝罪を勝ち取った。
さんはその後、神奈川県川崎市で民闘連運動の先頭に立ち、児童手当、公営住宅入居などの制度的差別の壁を次々と突き崩してきた。闘争の成果はその都度、額に汗して手書きの「民闘連ニュース」にしたため、全国に発信してきた。
13日、記念シンポで講演を行ったさんは、「RAIKでは生活の原点のなかで物事を見つめていくことが重要だと思い知らされた。40年間果たしてきた役割は決して小さくない。だが、いつまでも在日韓国人という狭い範ちゅうのなかにとどまっているだけでいいのか。これからは民族的マイノリティー全体の人権問題にも取り組んでいかなければならない」と提言した。
この後、現所長の佐藤信行さんが「RAIK40年の歩み」と題して報告した。
(2014.10.22 民団新聞)