【ソウル】2011年度の統一教育院研修が、11月29日から12月2日までソウルで行われ、民団や婦人会、青年会、体育会の幹部95人が南北韓の現状や安保問題について学ぶとともに、6・25韓国戦争の激戦地として知られる鉄原の平和展望台と元北韓労働党鉄原郡党舎を訪れた。
統一教育院の高成昊教授は、韓国が真の先進国になれない理由の一つが分断にあると指摘、統一の意志がなければ統一の機会はない。国民の結集した力を統一意志に反映させなければならないと強調した。車文碩教授は、分断による苦痛と膨大な軍事費など国力の浪費を克服し、韓半島の平和と安定を成就しようと呼びかけた。
統一研究院の廷鎬教授は、北韓では平壌、元山、開城以外では小学生がまともに学校に行けず、良質の労働力が生まれない状況にあると指摘し、統一されれば、北韓のレアメタルなどの鉱物資源が活用され、雇用も拡大・創出されると展望。統一韓国のGDPは、ドイツ、日本などG7レベルに到達可能との「ゴールドマン・サックス報告書」を紹介、「先進強国」を建設するためにも統一が必要だと強調した。
統一展望台から北韓の大地を見た幹部らは口々に「のどかに見える風景だが、内部では飢餓状態に追い込まれ、脱北者が後を絶たない。同胞として胸が痛む。一刻も早く統一しないと…」と吐露していた。
(2011.12.7 民団新聞)