掲載日 : [2019-06-12] 照会数 : 6621
趙善玉の「飲食知味方の世界」チャプカピョンポッ
贅沢な具材のお餅
今回はチャプカピョンポッと言って、餅米粉のお餅です。材料は、干し柿、栗、なつめ、松の実、そしてハチミツを使います。現代もこれらの具材は安価ではありませんが、朝鮮朝時代はとても贅沢品でした。
すべての具材をみじん切りにし、餅米粉を固めに水で練って、食べやすい大きさに切り、茹でてからハチミツにくぐらせて、みじん切りにした具材をまぶして出来上がりです。とても簡単です。
皆さんに召し上がっていただくと、第一声が「すごく美味しい」です。不思議なのは私の知っている限り、この料理は現代に伝わっていません。それは、チャプカピョンポッの書かれた『飲食知味方』の存在がほとんど韓国で知られていなかったからです。本書は約60年前に原書が発見されましたが、私たちが知っている韓国料理以上の事柄がたくさん書かれていました。
私自身、韓国料理を作るうえで疑問に思っていたことが、本書の料理を勉強したおかげで多くの謎が解けました。料理人として、この料理書に出会えたことは本当に幸せなことでした。
◇材料(4人分)
もち米粉2カップ、塩3g、お湯大さじ3、ハチミツ大さじ2、松の実20g、干し柿2個、茹でて皮をむいた栗7個、ナツメ10個
◇つくり方
1.干し柿、栗、ナツメを細かくみじん切りにして混ぜ合せておく。
2.もち米粉をふるいにかけて塩を入れて混ぜ、お湯で練り、均等な大きさに切り分け丸くする。
3.沸騰したお湯に②を入れて茹で浮いてきたら40秒程度してから、冷たい水で粗熱を取り、ザルで水気をきる。
4.③にハチミツを塗ったらザルにのせて余分なハチミツをおとし①をまぶして、松の実を上にのせて出来上がり。
(2019.06.12 民団新聞)